ザイデルダム(アラスカ クルーズ)
(2007/8/11〜8/18)
(3)ザイデルダムの船内

(1)寄港地の紹介
(バンクーバ〜インサイドパッセージ〜トレシーアーム〜ジュノー〜スキャグウェイ)

(2)寄港地の紹介
(グレイシャーベイ〜ケチカン〜インサイドパッセージ〜バンクーバー)

(3)ザイデルダムの船内
(4)アラスカで出会った船



(左)ZUIDERDAM(Holland America Line)
at Juneau
総トン数:82,000トン
全長:285.3m、全幅:32.3m
旅客定員:2065名、就航:2002年
推進方式:ディーゼル(+ガスタービン)
エレクトリック ポッド式推進

1.メインダイニング
(ビスタダイニングルーム)

ザイデルダムのメインダイニングはビスタダイニングルーム。”船尾にある2階建て”のメインダイニングは、クルーズ客船ではポピュラーな形式です。夕食は指定席で、朝と昼は自由席です。朝と昼もグループ毎にテーブルを割り当てるので、相席になるようなことはありませんでした。

夕食は2回制ですが、上の階(2階)と下の階(3階)で開始時間をずらせることにより、4種類の時間を選べるようにしています。最近衛生管理が煩くなったので、ザイデルダムでもダイニングの入り口にウェイターが立って、消毒用ジェルをお客さんの手に落としてくれます。

私の夕食の席は、ほとんど船尾に近い中央の席です。アラスカクルーズの日没は遅いので、ファーストシッティングの時間には窓の外の綺麗な風景を見ながらの食事になります。船尾ですが、振動はまったく感じませんでした。

夕食の席から前方を見たところ 別の席から(テーブルにはいつも生花が飾られている)

ザイデルダムには日本語のメニューが用意されていません。他のホランドアメリカも同様なのでしょうか? 今後改善を期待したいです。幸いにもツアー参加の私は、添乗員が訳してくれた日本語メニューと英語のメニューを見比べながら注文することができました。

ある日の夕食のメニュー

STARTERS 前菜、スープ、サラダ 
Jumbo Shrimp Cocktail
Paste de Foie Gras
Rigatoni with Roasted Garlic
Barley and Mushroom Soup
Chilled Cream of Leek and Potato Soup
Salad of Arugula and Frisee

Dressing
(House Italian,Blue Cheese,Ranch,Thousand Island,fat free Honey Dijon)

ENTREES 主菜
 Seared Beef Tataki Salad
Steamed Alaskan King Crab Legs
Sauteed Petrale Sole
Oven Roasted New Zealand "Rack of Lamb"
Aloo Gobi Masala (for Vegetarian)

Chef's Suggestion シェフのお勧め
Brioche with Scallops and Baby Shrimp
Broadway Basil Tomato Soup
Fillet of Beef Wellington

Available Daily
Fresh Onion "Les Halles"
Classical Caesar Salad
Fresh Wild Alaskan Coho Salmon
Perfectly Grilled Breast of Chicken
New York Steak

DESSERT
Chocolate Souffle
Poached Bosc Pears
Creamy Coconut Macaroon Pie
The Gold Rush Baked Alaska
Apple Tart
Vanilla or Coffee Ice Cream
Low fat Frozen Chocolate Yogurt
No Sugar Added Vanilla or Cookie Dough
Pineapple Sorbet
Hot Chocolate Fudge Sundae
Flambee Crepes Suzette
Sliced Fresh Fruit Plate
Assorted Cheese Plate

ザイデルのメニュは、前菜、スープ、サラダ、パスタ類がSTARTERSとして、一つの項目に入っています。シェフのお勧めは別項に分かれて記載されいます。また日に関係なく毎日注文できるメニュもあります。その日の気分で自由な組み合わせで注文しました。

アラスカクルーズらしく魚介類のメニューが多彩だったので、魚介類中心に注文していましたが、ある夜ステーキを注文してびっくりしました。ザイデルのステーキはこれまで私が乗船した海外船では最高です。私はちょっと歯ごたえのあるアメリカの赤身のステーキも大好きですが、ザイデルダムのステーキは日本的美味しさです。

デザートはサンプルを持って来てくれるので、それを見ながら注文できます。もちろん最後の夜は、ベイクドアラスカでした。

ダイニングの入り口 担当のウェイターさん

レストランのスタッフは、フィリピンとインドネシアの人が半々位の割合です。私のテーブル担当のウェイターさんは胸にインドネシア国旗のバッジを付けていました。各テーブルは、ウェイターとアシスタントウェイターの2人体制ですが、私のテーブル担当のアシスタントウェイターさんは折り紙を折ってきたり、テーブルマジックを披露したりと、我々を楽しませるのに一生懸命でした。


2.ブッフェ式レストラン
(リドレストラン)

9Fのリドレストランは、朝6時頃の朝食から深夜12時の夜食まで、何かしらの食事が取れるレストランです。リドレストランの前方には屋内プール(開閉式屋根つき)、後方には屋外プールがあって、プールサイドで食事を取ることもできます。

アラスカクルーズでは、寄港地によっては午後入港、深夜出港のスケジュールになることがあります。寄港地観光からの帰船が遅くなると、メインダイニングの夕食に間に合わない事も発生します。その場合でも、リドレストランで夕食をとることができます。

リドレストランの配置図

Drinks:Beverages 24 Hours

Breakfast
Bistro: Full Breakfast
Continental: Pastries, Cereal, Fruits &Juices
Omellletes
Express: Scrabbled eggs, meats & toast
Juice

Luncheon
Wok: Oriental Dishes
Italian: Pizza & Pasta
Bistro: Meats from Rotisserie & Grill
Salads: Salad Bar
Deli: Sandwiches Made to Order
Sweets: Ice Cream & Pastries
Grill: Hamburgers, Hot Dogs & Tacos

Dinner
Italian: Pizza & Pasta
Bistro: Selection of Roasted and
Grilled Meats & Seafood
Salads: Salad Bar
Sweets: Ice Cream & Pastries
各時間帯のメニュー

乗船前にネットで調べると、ホランドアメリカのビュフェレストランはバラエティの良さで高い評価を得ていました。実際に乗船してみるとその評価が正しいことが分かりました。

ただ、私は朝、昼にはそんなに食べないので、朝食は”焼きたてのオムレツ”をメインにしたほぼ同じメニューになってしまいました。

ジュースコーナーには多種のジュース類がありましたが、絞りたてのオレンジジュースがお勧め。ケーキ類も多くの種類がありましたが、毎日食べたくなる程でもありませんでした。アイスクリーム、シャーベット類は、午後のひとときに、ついつい手を出してしまう存在です。

リドレストラン(夜食時)

オリエンタル料理のコーナのメインは巻物の御寿司でしたが、御寿司も飾りつけも日本のそれとは別物です。イタリアンをイタリア人が食べたらどんな感想なのだろう?

夜食もリドレストランで毎夜供されます。アラスカン、イタリアン、オリエンタルなど毎夜テーマがあります。ちょっと覗いただけですが、テーマによってそんなに大きな違いはなかったように思います。

オリエンタル料理のコーナ 氷河を見ながらの昼食


3.特別レストラン
(ピナクル グリル)

ピナクル グリル

STARTERS
Fragrant Chicken Thai Soup
Ultimate Nothwest clam Chowder
Vine Ripe Beefsteak Tomato Salad
Seasonal Greens
Dougeness Crab Cakes
Seared Duck Breast
Smoked Pleasures of The Sea



ENTREES SIDE DISHES
Scalloped Potatoes
Oversized Baked Washington Potato
Lemon Wheat Berry Basmati Rice
Creamed Spinach
Sauteed Button Myshrooms
Grilled Asparagus with Bearnaise Sauce
ENTREES
Filet Mignon
Bore-in Rib Eye Steak
Porterhouse
Lamb Rack Chops
King Salmon
Chicken Marsala With Washington Cherries
Cedar Planked Halibut with Alaskan King Crab
Cedar Planked Scampi
Grande Wild Mushroom Ravioli

DESSERTS
Not-so-Classic Baked Alaska
Warm Grand Mariner Chocolate Volcano Cake
Lemon Berry Angel Shortcake
Pinnacle Cream Brulee
Ice Cream and Sorbets
Fresh Fruit Plate
Assortment of Cheeses

最近のクルーズ客船の多くが特別レストランを設けています。ザイデルダムの特別レストランはピナクルグリルです。昼と夜の営業で、カバーチャージが必要です(昼15$、夜30$)。食器やテーブルクロスはブランドの一流品が使われているとのこと。

オーダの時に主菜の肉(調理前)をサンプルとして見せてくれます。その大きさに思わずプチサイズを注文してしまいましたが、食べ終わった後には、大きなサイズでも大丈夫だったかもと思わせるステーキでした。


4.食のイベント

ザイデルダムは、数々の趣向を凝らした食の演出をしてくれます。

デザートエクストラバガンザは、デザートの饗宴です。リドプールサイドに綺麗に装飾されたデザートで目と舌を楽しませます。

デザートエクストラバガンザ

ザイデルダムはバーベキューが得意なようで、昼食にアラスカンバーベキューが2回ありました。また、スキャグウェイ出港の際にはセイルアウェイパーティーと称して、船尾デッキでバーベキューがありました。香ばしい匂いを嗅いでしまうと、通常の食事も食べた後でも、焼きたてのサーモンに手を出てしまいます。

アラスカン デッキバーベキュー

厨房を見学できるギャレイツアーがありました。

綺麗に整頓されたギャレー ディナーのメニュ一覧

様々なナプキンの折り方 飾りつけ用?のミニフルーツ

出航時やグレイシャーベイでは、デッキに日よけの大きな傘を持ち出して、特設のバーがオープンしていました。”綺麗な景色を見ながら一杯”という人には、便利なサービスではなかったでしょうか。



5.ショーラウンジ(ビスタ ラウンジ)

ドレスコードは、フォーマル2回、スマートカジュアル5回です。フォーマルディでも、タキシードやロングドレスを着ている人はほとんどいません。

夜のメインショーは、船首のビスタ ラウンジで催されます。演目は以下のとおりです。
クルーズとしては定番なコメディーと歌謡ショーを楽むためには私の英語力が低過ぎです。

8/11 コメディ&バラエティショー
8/12 プロダクションショー
(ミュージカルスタイル ダンス&歌)
8/13 フィリピンクルーショー
(設備の不具合で8/17に変更)
8/14 男性歌手の歌謡ショー
(歌まね、物まね)
8/15 マジック&イリュージョンショー
8/16 プロダクションショー
(ミュージカルスタイル ダンス&歌)
8/17 お別れバラエティショー

ビスタ ラウンジ

2階建ての立派な作りのショーラウンジですが、席によっては太い柱が邪魔になります。また2階席からは舞台の上のほうが隠れて見えません。飲み物のグラスを置く場所が無くて不便です。

ウェルカムパーティー プロダクションショーのフィナーレ

ウェルカムパーティーは夕食の後に開催されました。船長の挨拶と乾杯のオーソドックスな進行です。ウェルカムパーティーに引き続き、そのままショータイムになりました。

プロダクションショーのレベルは、クルーズ船として標準レベルでしょうか。女性ダンサーのウエストがちょっと気になりました。私の方が細い?(冗談です)

フィリピンクルーショー スタッフ、クルーが勢ぞろいしたお別れ会

バックステージツアーでは、スタッフ&キャストの紹介、質問コーナの後、舞台裏を見学しました。

舞台から見た客席 目立たない所にも遊び心が

舞台の袖から

6.ラウンジ

私が度々利用したのが、10F船首にあるクローズネスト。グレイシャーベイでは大勢のお客さんで混雑しました。その他には、ダンス教室やビンゴに使われていました。
広々としたラウンジですが、段差が無いので後ろの方からは景色が見難いのが難点。左舷に小部屋、右舷にスモーキングルームがあります。

クローズネスト
クローズネストの左舷 スモーキングルーム右舷

夜のラウンジでは、ジャンルの異なる生演奏を聴くことができます。ダンスビッグバンド、ピアニスト2人、トリオのバンド、弦楽四重奏。

北米基点のクルーズは5回目ですが、今回のクルーズが最も夜が静かでした。乗船客の年齢層が高いからでしょうか。ホランドアメリカの特徴でしょうか。

お昼のクラシック演奏 エクスプローララウンジの後ろにはベニスの風景画

カジノは、出港30分後からオープンします。米ドルキャッシュのみ利用可能ですが、クルーズカードでキャッシングが可能です。船内の買い物と一緒に請求(要手数料)されます。

古いダンスミュージック演奏 カジノ

船内のショップも出港30分後からオープンします。日曜品からブランド品、ザイデルダムやホランドアメリカの名前の入った衣類も豊富です。私はクルーズ船に乗船した時には自分自身のお土産に帽子を買っています。値段が手ごろで邪魔になりません。乗船中から使用しています。1回乗船する毎に1キャップづつ溜まっていきます。

船内のカメラマンが写した写真はまったく購入しませんが、最近はDVDを買うことが多いです。今回のクルーズ中に撮影された映像がDVDの中に納められています。時には、自分の姿を見つけることもあります。

図書室 ロシア風土産のディスプレイ


7.インテリア

乗船前にインターネットで調べると、ザイデルダムのインテリアはカリブ海向きで、ホランドアメリカらしさに欠けるという評価でした。
私は勝手に、けばけばしいインテリアを想像していましたが、実際に乗船してみると、どちらかというと落ち着いた感じの船でした。

ところが、他のホランドアメリカの船に乗船経験のある方に言わせると、無垢と張り物(ザイデルダム)の差があるとのこと。こんな評価を聞くと、次回は本物のホランドアメリカの船に乗ってみたい気がします。

エレベータホールのローマ風?の椅子

船内の至る所に見術品や装飾品が置かれています。エレベータホールにローマ風?の椅子が置いてあったり、ラウンジに繋がる通路に日本の盆栽が置かれていたりと、統一感は無さそうです。

階段踊り場の絵画
(先代ロッテルダム(左)、ザイデルダム(右))

最近のクルーズ船ではポピュラーとなった、美術オークションも開催されていました。

アトリウムの吹き抜け 数多くの美術品

キャビンが並ぶ船内の通路はかなり地味で、ちょっと年期が入った感じがします。かといって重厚さもなく、船齢5年という感じではありません。私はもうちょっと華やかさがあっても良いかなあと思います。

通路の壁には絵画や写真の額が飾られています。フロアー毎に異なるデザインの額が飾ってあるので、船内を廻って調べてきました。大別すると (1)”花の絵”、(2) エッチング風の”古い町並み”、(3) ”古いホランドアメリカの船”のモノクロ写真の3種類でした。

ちょっと地味な通路 (1) 花の絵
(2) 古い町並み (3) 懐かしいロッテルダム(上)
ニューアムステルダム(下)


8.ジム・スパ

最近の健康志向のためか、同じツアーの方々もジムを利用していました。
ザイデルダムのジムは朝6時からオープンです。朝入港の日を除いては、一汗掻いてから朝食を取るのが日課になりました。これだけ頑張ったのに、日本に帰ると体重が増えていました。

船首のジム アラスカの雪や氷を見ながらのトレーニング

ジムにはインストラクターが2人いて、ストレッチ、エアロビ、ステップ、ヨガのクラスを開催しています。ヨガのみ有料です。ジムにはいつも同じ時間帯に行きましたが、同じ顔ぶれが来ていて、顔なじみになりました。
ジムでは、ダイエットセミナーなどのセミナーも開催されていましたが、こちらも人気がありました。


9.キャビン

ホランドアメリカは海外船には珍しく、多くのキャビンがバスタブを備えています。ザイデルダムもそうですが、インサイドルームと一部のアウトサイドルームはシャワーのみです。

私のキャビンは1階船尾のインサイドルームです。船尾なので振を心配していましたが、まったく振動を感じない快適なキャビンでした。このクラスのキャビンとしては面積が広めです。設備は標準的でしょう。

ザイデルダムには日本語の船内新聞はありません。インフォメーションでも他の言語の新聞を見なかったので、船内新聞は英語だけかもしれません。

ルームサービスは無料です。メインダイニングがオープンしている時間は、同じメニューをルームサービスで注文することができます。寄港地観光から帰るのが遅くなった場合、ルームサービスを頼むのも一つの方法です。こんなサービスは日本船では考えられません。

乗船日に”好きな果物は?”の用紙が置かれていました。テーブルには数種の果物が置かれていて、食べると補充されていました。

インサイドのキャビン タオルで作った動物達

ホランドアメリカはノーチップ制でしたが、何年か前からチップ制になりました。といっても直接チップを支払うのではなく、自動引き落とし制です。(1日10$)


(1)寄港地の紹介
(バンクーバ〜インサイドパッセージ〜トレシーアーム〜ジュノー〜スキャグウェイ)

(2)寄港地の紹介
(グレイシャーベイ〜ケチカン〜インサイドパッセージ〜バンクーバー)

(3)ザイデルダムの船内
(4)アラスカで出会った船


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