ふなむしのページ
世界一周への道
まとめ編

(7) インターネット、保険、留守宅管理

◆飛鳥Ⅱのインターネットサービス

船内では、コンピュータプラザのパソコンとWi-Fiでインターネットに接続できました。途中インターネットに接続できない海域がありました。コンピュータプラザに利用不可の案内が貼ってありましたが、それ以外の海域でも繋がらないことがありました。船内では主に4つの用途でインターネットを利用しようとしました。(〇利用可、△時間帯、コンテンツにより利用不可、×利用不可)
 (1)メールの送受信:〇
 (2)WEBの閲覧:△
 (3)FACEBOOK:△
 (4)ホームページ更新:×
通信速度と安定性に問題があり料金が高額だったので、(1)メールの送受信に限定して利用しました。
料金は時間制なので、接続と切断を細かく実施して、接続時間の短縮を図りました。インターネット料金は、準備編(6) を参照ください。

Wi-Fiの電波は、コンピュータプラザ、ビスタラウンジ、パームコート(いずれも11F)のみ受信できます。

コンピュータプラザ内にはパソコンがあって、EXCEL、WORD、画像の縮小ソフト が利用できます。プリンターの利用は、EXCEL、WORDに限定されます。USBメモリーを差し込んでデータを読み書きしました。

◆寄港地のフリーWi-Fi

寄港地のホテル、レストラン、ショッピングセンター、交通機関の中など、多くの場所で無料Wi-Fiが利用できました。港のターミナルでも利用できました。利用できる場所には、飛鳥Ⅱのクルーが沢山いるので直ぐに分かります。接続方法が分からない場合は、彼らに尋ねると詳しいです。

◆SIMカード

国際ローミングによるインターネット接続は料金が高額のため、日本のAmazonで海外用のSIMカードを購入して持って行きました。寄港地だけでなく、入港中や出港中にも利用できるので便利です。入港シーンを写して、直ぐにFACEBOOKにUPLOADすることができました。

また、洋上を航行中でも、半島や島の沿岸を航行する時には、一時的に電波が入る事がありました。予め準備しておいたデータをそのタイミングを逃さずUPLOADしてホームページを更新しました。テザリングができないSIMだったので、パソコンで作成したデータを一旦スマホに移動させてUPLOADしました。

ワールドエリア用のSIMは、説明書に記載の利用対象国リストに入っていない国(ex.コロンビア、パナマ)でも利用できて、嬉しい誤算でした。一方、アメリカのサンディエゴやホノルルでは危惧した問題が発生しました。 私の格安スマホ(機種が格安)が、北米でメインな周波数をサポートしておらず、高速の通信(4G,LTE,3G)に繋がりませんでした。時々、低速な通信に接続できましたが、安定して使えませんでした。

◆地図ソフト

以前はガーミンのハンディGPSを使っていましたが、スマホを購入してからは地図ソフトをインストールして使っています。今使っているのはMAP.MEです。寄港地とその周辺の地図データを予めダウンロードしてスマホ内に入れて行きました。インターネットが繋がらなくても、どこを航行しているのか、周囲の島や街は何という名前なのか、が分かって便利です。寄港地でも、訪問予定の場所をお気に入りとして登録しておくことにより、道に迷うことなく目的地に到着できました。

◆周囲の船の情報(AIS)

スマホにAIS情報サービスのアプリ(MarineTraffic、FindShip)を導入して他船の位置を確認しました。このサービスを利用すると世界中の船舶の位置情報が分かるので便利です。飛鳥Ⅱの周辺にどんな船が居るのかが分かります。
スマホのAIS情報サービスはインターネットに接続できる環境でないと使えないのがネックです。次回世界一周する時には直接AIS電波を受信できる機器を持ち込みたいです。

(2021/10)
AISは、各船舶が船名、位置、針路、速度などの情報を電波で発信することにより、他船との衝突を防止する仕組みです。この電波を直接受信できれば、インターネットに接続できなくても、周囲にどんな船がいるのかが分かります。
AIS電波を直接受信するために必要な物をネットで調べました。
①②を購入(数千円)し、無料ソフト③④をインストールすることにより、AIS電波を自分のパソコンで受信する仕組みが安価に構築できそうです。
①アンテナ、②受信機(RTL-SDR:パソコンのUSBポートに指すだけで使える)、③デコーダーソフト(AISRec:無料)、④表示ソフト(OpenCPN:無料)

◆家族との通話

ガラケーを使っている家族がいるので、日本への電話通話は インターネットを経由したViber Outを利用しました。日本国内の電話通話料は掛かりますが、クルーズ中の通話合計が5ドル分で充分でした。予想していたより音質は良く、タイムラグもあまり気になりませんでした。

◆海外旅行保険(クルーズキャンセル保険)

クルーズキャンセル保険に初めて加入しました。 詳細は 準備編(2) を参照してください。「保険加入が無駄になってくれることを祈る」と書きましたが、クルーズ出発直前に家族が手術、入院して、キャンセルの危機が発生しました。幸い大事には至らず、他の家族の助けを得て、クルーズに出発することができました。キャンセル保険加入の重要性を実感しました。

クルーズ中に急病人の搬送が4回ありました。内2回はヘリコプターによる搬送です。付き添い人はヘリコプターには乗れずに、次の寄港地で下船して搬送先の病院に行く必要があるとのこと。搬送に掛かる費用はどれくらいなのか不明ですが、これらを賄えるような保険加入が必須です。

◆留守宅管理

郵便物の取り込みと整理を主目的に留守宅管理(ニチイライフ)を依頼しました。月1回1時間以内の契約で3カ月加入しました。郵便物管理の他、換気、通水と契約時間内での簡単な清掃をお願いしました。

ところが日本を出発して半月過ぎた頃、アパートの管理会社から「お宅の部屋から異臭がする」と留守番電話が入りました。留守宅管理の第一回目の訪問日にはまだ日数があったのですが、予定を変更して直ぐに留守宅を訪問してもらいました。その結果、何らの異臭・異常はなく、異臭の原因となる物もなかった との報告がありました。まったくお騒がせな話ですが、留守宅であるという理由から我が家が疑われたみたいです。留守宅管理に加入しておいて良かったとつくづく思いました。同様なことが発生すると嫌なので、月1回から月2回に訪問回数を変更しました。

クルーズ出発前にスマホの留守電をスマート留守電に変更しました。留守電のメッセージを音声データとしてインターネット経由で確認でき、メッセージが文字にも変換されるのでテキスト文字として読むことができる機能です。従来の留守電だったら、メッセージ確認に高い電話代が掛かり、さらにトラブル解決に時間が掛かっていたことと思います。


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