MSCアルモニア
(アドリア海・エーゲ海クルーズ)
(2006/4/30〜5/7)

(1)寄港地
(ベニス〜バリ〜サントリーニ〜ミコノス)
(2)寄港地
(ピレウス〜コルフ〜ドブロブニク〜ベニス)

(3)アルモニアの船内
(4)地中海で出会った船
(ベニス、バリ、サントリーニ、ミコノス、コルフ、ドブロブニク)

(5)地中海で出会った船
(ピレウス)



MSC ARMONIA (MSC Cruises)
in Venice
全長:251m、全幅:29m、総トン数:58,600トン
旅客定員:2065名、就航:2004年
推進方式:ディーゼルエレクトリック ポッド式
(2001年にEuropean Visionとして建造)

MSCアルモニアのアドリア海、エーゲ海クルーズに乗船しました。MSCアルモニアは、イタリア、フランス、ギリシャの共同出資会社だったフェスティバルクルーズのヨーロピアン・ヴィジョンとして建造されましたが、同社の倒産によりMSC社に売却され、MSCアルモニアとして就航しています。ヨーロピアン・ヴィジョンとは、コスタ・アトランチカに乗船した際、ギリシャのカタコロン港で出合ったことがあります。

アルモニアのこのクルーズは、一週間のクルーズ中に6つの港に寄港する盛りだくさんのクルーズです。最近日本のTVでも紹介されることが多くなった、アルベロベッロやドブロブニクの世界遺産に行けるのもセールスポイントです。
私は、クルーズと往復の飛行機、クルーズ前後1泊づつのホテルが組み込まれたツアーに参加しました。

これまでのクルーズでは、フィルムの一眼レフとコンパクトデジカメを持参していましたが、空港でのX線検査が気になるし、荷物も軽くしたいという理由で、今回はコンパクトデジカメ1台のみで写してきました。


月日 寄港地 入港 出港
4/30(日) Venice 18:00
5/1(月) Bari 14:30 20:00
5/2(火) 終日航海
5/3(水) Santorini 07:00 14:00
  Mykonos 19:00 25:00
5/4(木) Piraeus 09:00 17:30
5/5(金) Corfu 14:00 20:00
5/6(土) Dubrovnik 08:30 14:30
5/7(日) Venice 08:00


1.ベニス(イタリア)

成田からミラノ経由でベニスに到着しました。既に午後9時を過ぎているので、この夜はホテルで宿泊するだけです。入国手続きはミラノの空港のB地区からA地区への移動する途中で行います。空港でのセキュリティチェックはアメリカと比べるとかなり緩めです。スーツケースには鍵を掛けても問題ありません。

翌朝、まず客船ターミナルでスーツケースを降ろした後、ベニスの街を観光しました。昨夜から雨模様で、今朝方には時より強く降っていましたが、雨も上がったようです。客船ターミナルからサンマルコ広場近くの桟橋までボートで向かいました。風はまだまだ強く、ジュデッカ運河を進むボートもかなり揺れました。


ドゥカーレ宮殿 サンマルコ広場近くの桟橋

ベニスでは、ドゥカーレ宮殿を見学しました。サンマルコ広場周辺の観光客の数は多く、ドゥカーレ宮殿の入場券を購入する人の列も長く伸びていました。昼食に定番のイカ墨スパゲティを食べた後、再びボートで客船ターミナルに戻りました。

MSCアルモニア(左)
マキシムゴーリキー(右手前)
アストリア(右奥)

午後3時頃に客船ターミナルに到着しましたが、多くのお客さんは乗船済みなのかターミナル内は空いており、待ち時間なしで乗船手続きができました。手続き自体も短時間で、最後にセキュリティチェック用の写真を撮って完了です。

客船ターミナルの受付は2階(かなり高い)にあり、そこから一旦岸壁に下りてアルモニアに向かいます。岸壁までは停止中のエスカレータを歩いて降りました。そこから船までは歩いて行きましたが、送迎バスも利用できるようです。(我々が乗船する時にはバスは居なかった)

本日の入港船を示すボード ボートドリル(避難訓練)

タラップを上って乗船すると、乗組員が各部屋まで案内してくれます。乗船後まもなく「日本語による乗船説明会」がありました。アルモニアには日本人女性スタッフが乗船していて、”困った時には呼んでくれ”とのことでしたが、なかなかつかまらないのが現実のようです。でも日本語が通じるスタッフが乗船していることは安心です。

乗船説明会の後、出港前にボートドリルが実施されました。実際に救命胴衣を着てマスターステーションに集合します。点呼はなく、非常時の説明を聞きます。各国語での説明がありましたが、最後に日本語の説明がありました。純粋な外国船クルーズのボートドリルで日本語の説明を受けるのは初めての経験です。

アルモニアに続いて
マキシムゴーリキーも出港
サンマルコ広場近くの街並み

午後6時の出港ですが、サマータイムが実施されていることもあって、曇り空にも拘らず明るい中での出港です。
しかしデッキの風は冷たく、乗船客の多くは厚着してベニスの出港風景を見ていました。

狭い運河を進むアルモニア

夕食時間を気にしながらも、十分にベニスの出港を堪能した後、急いでキャビンに戻って替えた後(この日はカジュアル)、ダイニングルームに行きました。


2.バリ(イタリア)

バリは古くからの港町で、イタリア国内やギリシャとを結ぶフェリーが多く就航しています。バリでのツアーは、城壁に囲まれた旧市街地や教会を見学するツアーと、世界遺産アルベロベッロを訪れるツアーがあります。

バリ港に入港 バリ港のフェリー
(左は元フェリーなにわ)

アルベロベッロまでは、バスで片道1時間30分から2時間の距離です。停泊時間が短いので、ここを訪問するためにはツアーへの参加が無難です。

アルベロベッロは、トゥルッリと呼ばれるとんがり屋根のかわいい家々が並ぶ街として知られています。最近、日本のTV番組でも度々紹介されています。

バリ港では曇っていた空が、標高の高いアルベロベッロでは雨になってしまいました。それでも、我々がアルベロベッロに到着した時には小降りなり、観光には支障がありませんでした。少し早めに着いた同じ船の人達は強雨に合ったそうで、我々はラッキーでした。

三角屋根のトゥルッリ レストランの入り口から

この三角屋根は、税金から逃れるために、いつでも直ぐに壊せるようにするための方策だったとか、冬暖かく、夏涼しいトゥルッリも、現代の生活には必ずしも便利でないようで、これらの家々を維持するのも大変とのこと。

地元の人が生活するアイア・ピッコラ地区 土産店の屋上から

アルベロベッロのモンティ地区は、土産店やレストランが多く観光客で賑わっていましたが、道を隔てて反対側のアイア・ピッコラ地区では地元民が生活している静かな街並みが見られます。

お土産やレストランで賑わうモンティ地区

港とアルベロベッロの往復に時間が掛かり、夕食時間に間に合うかも怪しくなりましたが、なんとかギリギリの時間で港に帰着しました。ちょうど 元新日本海フェリー らべんだあ が出港していきました。


3.サントリーニ島(ギリシャ)

エーゲ海と言えば、暖かい気候を連想しますが、ここまで来てもまだ肌寒い風が吹いています。それでも天気は回復して、青い空が見えてきました。

アルモニアはサントリーニ島新港の沖合いに錨泊しました。そこから新港まではテンダーボートで渡ります。上陸する船客を送り出した後、アルモニアは北上して旧港沖に移動しました。

新港でバスに乗り換え最高峰に登りました。そこからはサントリーニ島の全景を見ることができます。サントリーニ島は元々火山島の一部でしたが、火口の一部が崩れて火口湖と外海が繋がった結果、火山島の右半分が三日月形に残ったのがサントリーニ島です。

島の東側(外側)はなだらかな丘陵で、火口側(内側)の西側は急な崖になっています。観光地は西側にあります。

島の北側のイア地区

島の北側にあるイア地区は、まさしく絵葉書のサントリーニ島です。急な崖に白い建物がへばり付くように建っています。

イア地区の崖に並ぶ家々

サントリーニ島でもっとも賑やかなところがフィラ地区。アルモニアが待つ旧港は、フィラ地区の麓にあります。

フィラから見た旧港
沖合いにアルモニアが見える

フィラから旧港までは、ケーブルカー(日本のスキー場のゴンドラ)に乗るか、ロバの背中に揺られて降りることができます。私は、ロバの糞を避けながら緩い階段坂を歩いて降りました。

階段坂を登り降りするロバ 旧港
手前はGOLDEN PRINCE
(元さんわらわあ7)

旧港からアルモニアまではボートで戻ります。今回のクルーズでは、沖止めはサントリーニ島のみで、他の港では岸壁に着岸しました。
旧港には、私がかつて乗船したことのある さんふらわあ7(GOLDEN PRINCE)が停泊していました。

フィラ地区を下から見上げる
GOLDEN PRINCE(左)
STAR FLYER(右)


4.ミコノス島(ギリシャ)

ミコノス島には午後7時の入港ですが、日没までにはまだまだ時間があります。ミコノス島は強風でした。強力なアルモニアのスラスターを使用しても、タグボートなしでの接岸は慎重を要する作業と見えて、着岸に時間が掛かりました。

港から島の中心ミコノスタウンまでは有料のシャトルバスも出ていますが、タクシーを利用した方が安くて便利です。

強風の下、ミコノスに入港

ミコノスは、夕陽が美しい島として有名です。
なんとか日没までにミコノスタウンに到着することができました。水平線に沈む夕日と、それを受けて白い壁が赤く染まっていきます。

港に沈む夕陽

強風と波で飛沫が舞い上がる海岸沿いの小道を歩いてパラポルティアニ教会に着く頃、ちょうど日が沈みました。

パラポルティアニ教会

この夜は、ミコノスのレストランで軽い魚貝類の夕食を取りました。凝った料理ではありませんでしたが、港町のレストランで取る魚や貝は周りの雰囲気も手伝って美味です。

ミコノスは夜遅くまで賑やかです。迷路のようなミコノスの街路は、日が暮れた後も、街灯の灯りが白い壁、白い道に反射して幻想的に光っています。

レストランから見た風車群 ミコノスの街並み

ミコノス出港後、アルモニアはちょっと揺れたようです。私はぐっすり眠っていて気がつきませんでした。


(2)寄港地
(ピレウス〜コルフ〜ドブロブニク〜ベニス)

(3)アルモニアの船内
(4)地中海で出会った船
(ベニス、バリ、サントリーニ、ミコノス、コルフ、ドブロブニク)

(5)地中海で出会った船
(ピレウス)


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