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世界一周への道
準備編

(1) 2018年 飛鳥Ⅱ世界一周クルーズの発表

■2018年 飛鳥Ⅱ世界一周クルーズの実施発表

2017年1月末、飛鳥Ⅱが2018年に世界一周することが発表されました。2018年春に日本を出発し、アジア、スエズ運河、地中海、ヨーロッパ、大西洋、北米、パナマ運河、太平洋を周航する世界一周クルーズとしてオーソドックスなコースです。”もう日本船は世界一周を実施しないかもしれない”と思っていたので、この発表は私にとって朗報でした。飛鳥Ⅱが北半球を周る世界一周クルーズは、2015年以来3年振りです。発表と同時に私の心は世界一周乗船に向かっていました。

かつては、日本船3隻(飛鳥Ⅱ、にっぽん丸、はしふぃっくびいなす)が同時に世界一周に出かける年もありましたが、テロやソマリアの海賊への不安から、にっぽん丸は2011年を最後に世界一周クルーズを中止しています。ぱしふぃっくびいなすは2015年に世界一周クルーズを実施していますが南半球中心で、北半球の世界一周は2010年が最後です。飛鳥Ⅱは世界一周クルーズとワールドクルーズの名前を使い分けていて、南極・南米ワールドクルーズを2015~2016に年を跨いで実施していますが、北半球を周る世界一周クルーズは2015年が最後です。

■2018年 飛鳥Ⅱ世界一周クルーズの料金

2017年2月末にクルーズの料金と日程が発表されました。”安くても過去のクルーズ並み、場合によっては経費高騰を理由に若干の価格上昇もある”と覚悟していましたが、発表された料金は想定より低料金で、嬉しい誤算でした。即、申込を決断しました。

2018料金 ワールド
特別割引
早期全額
支払割引
早期申込
割引
通常料金 一人部屋料金
割増率 ワールド
特別割引
Kステート 3,300,000 3,506,000 3,671,000 4,125,000 60%増 5,280,000
Fステート 3,900,000 4,143,000 4,338,000 4,875,000 35%増 5,265,000
Eバルコニー 5,000,000 5,312,000 5,562,000 6,250,000 35%増 6,750,000
Dバルコニー 5,200,000 5,525,000 5,785,000 6,500,000 40%増 7,280,000
Cスイート 8,000,000 8,500,000 8,900,000 10,000,000 60%増 12,800,000
Aアスカスイート 11,000,000 11,687,000 12,237,000 13,750,000 80%増 19,800,000
Sロイヤルスイート 21,000,000 22,312,000 23,362,000 26,250,000 100%増 42,000,000

※ワールド特別割引:2017/6/30までに全額支払い(客室番号を希望できない) 
※早期全額支払割引:2017/8/31までに全額支払い(客室番号を希望できる) 
※早期割引料金:2017/11/30までに申し込み(客室番号を希望できる)

西周りのコースでは陸はほとんど右舷側に見えます。又、左舷側は陽が差して暑いかもしれないので、右舷側の船室を希望したいのはやまやまですが、料金の安さを優先してワールド特別割引(客室番号を希望できない)で申し込むことにしました。

2018年クルーズは100泊102日なので、ワールド特別割引を利用すると最廉価のKステートの1泊当たりの料金は33,000円となります。一人部屋の割増率がキャビンタイプにより異なるため、一人部屋の場合はFステート(526.5万円)の方がKステート(528万円)よりお安くなります。

■世界一周クルーズ 料金の比較

果たして飛鳥Ⅱの料金は妥当なのでしょうか? 視界の制約がないアウトサイドツインルームの最低料金を比べると以下の通りとなります。驚くことに、飛鳥Ⅱの2018年の料金(最大割引=ワールド特別割引)は2015年の料金と比べて100万円以上ディスカウントしていることがわかります。但し、一人部屋割増率は2015年に比べて10%増加しているので、価格差は少なくなります。

キュナードのクィーンエリザベスと比べると、そこそこ競争力があるのではないでしょうか。特に一人部屋の場合は割増率の差が効いています。ピースボートとの価格差はかなりありますが、サービス内容が大きく異なるので単純に比較できません。ピースボートの新造船エコシップになると価格差は縮まりますが、エコシップの安価なバルコニーは魅力です。

船名 年/キャビン 通常料金 最大割引 一人部屋料金
最大割引
飛鳥Ⅱ 2018年
102日間 Fステート 
4,875,000 3,900,000 5,265,000 35%増
2015年
104日間 Fステート
5,643,000 4,950,000 6,187,500 25%増
クィーンエリザベス 2018年
124日間 EF(参考価格)
3,361,000 3,305,000 5,825,750 75%増
ピースボート
オーシャンドリーム
2018年 第98回
106日間 スタンダードⅠ 
2,180,000 1,850,000 2,980,000 61%増
ピースボート
エコシップ
2020年 第1回
90日間 バルコニー
2,600,000 2,040,000 3,170,000 ーーー
2020年 第2回
97日間 バルコニー
3,430,000 ーーー 4,910,000
(通常料金)
ーーー

※2015飛鳥Ⅱ:「アラビアンリゾートドバイゆったり滞在」の料金。
※クィーンエリザベス:112円/ドルで換算。最大割引は$500のオンボードクレジット分を反映。リピータ割引は含めていない。ポートチャージは含まれていない。チップは無料(フルクルーズの場合)。寄港地のビザ取得料金は含まれていない。
※ピースボート98回:ポートチャージは含まれていない。チップは含まれていない。寄港地のビザ取得料金は含まれていない。
※ピースボート第1回エコシップ:ペアタイプバルコニーの料金。一人部屋はシングルタイプバルコニー。ポートチャージは含まれていない。チップは含まれていない。寄港地のビザ取得料金は含まれていない。リピーター割引は含まれていない。
※ピースボート第2回エコシップ:ペアタイプバルコニーの料金。一人部屋はシングルタイプバルコニー。ポートチャージは含まれていない。チップは含まれていない。寄港地のビザ取得料金は含まれていない。リピーター割引は含まれていない。割引料金は不明。

■2018年飛鳥Ⅱ世界一周クルーズ
コースと寄港地

2018年の世界一周クルーズは26の港に寄港し4つの港でオーバーナイトします。世界一周クルーズ実施はコースの”安全・安定”を前提として決定されたものと思いますが、”テロの危険の高い国は避けた”との事で、トルコはもちろんのことフランスも寄港地から外れています。

飛鳥Ⅱ
日程(2018年)
寄港地
3/25(日) 横浜 日本
3/26(月) 神戸 日本
4/2(月) シンガポール シンガポール
4/4(水) プーケット タイ
4/8(日) マーレ モルジブ
4/12(木) サラーラ オマーン
4/18(水) スエズ運河通航  -
4/21(土) ミコノス ギリシャ
4/23(月) バレッタ マルタ
4/25(月)~4/26(木) ★チビタベッキア イタリア
4/28(土) ★バレンシア スペイン
4/30(月) マラガ スペイン
5/1(火) ★ジブラルタル イギリス領
5/2(水)~5/3(木) リスボン ポルトガル
5/5(土) ★ビルバオ スペイン
5/8(火) アムステルダム オランダ
5/10(木) ★ハンブルク ドイツ
5/12(土) ロサイス イギリス
5/15(火) ダブリン アイルランド
5/22(火) ★ハリファックス カナダ
5/24(木) ★セントジョン カナダ
5/26(土)~5/27(日) ボストン アメリカ
5/29(火) ニューヨーク アメリカ
5/31(木) ★ボルチモア アメリカ
6/3(日) ナッソー バハマ
6/7(木) カルタヘナ コロンビア
6/8(金) パナマ運河通航  -
6/11(月) プエルトケッツァル グアテマラ
6/17(日) サンディエゴ アメリカ
6/23(土)~6/24(日) ホノルル アメリカ
7/4(水) 横浜 日本
7/5(木) 神戸 日本
★初寄港

■2015年飛鳥Ⅱ世界一周クルーズ
コースと寄港地

2015年の飛鳥Ⅱの世界一周クルーズは、危険な海域を避けるため、当初予定ではムンバイ(インド)ですべての乗客が一時下船し、陸上ツアーを経てアカバ(ヨルダン)で再乗船する予定でしたが、その後の情勢変化により海路の方が安全と判断して、出発の1か月前に陸上ツアーを中止する日程・行程変更をしています。
2018年のクルーズも、今後の世界の情勢如何では寄港地の変更を覚悟しなければなりません。

飛鳥Ⅱ
日程(2015年)
寄港地
4/4(土) 横浜 日本
4/11(土) シンガポール シンガポール
4/12(日) ★マラッカ マレーシア
4/13(月)~4/14(火) ペナン島 マレーシア
4/19(日) ムンバイ インド
4/20(月)~4/27(月) 陸上ツアー
4/28(火) ★アカバ ヨルダン
4/30(木) スエズ運河通航
4/18 (土) コーチン インド
4/27 (月) スエズ運河通航
4/29(水) ロードス ギリシャ
4/30(木) クレタ島 ギリシャ
5/2(土) クシャダス トルコ
5/3(日)~5/4(月) イスタンブール トルコ
5/6(水) ミコノス島 ギリシャ
5/7(木) ピレウス ギリシャ
5/9(土) ドブロブニク クロアチア
5/10(日) スプリット クロアチア
5/11(月) ベニス イタリア
5/14(木) メッシーナ イタリア
5/16(土) リボルノ イタリア
5/18(月) バルセロナ スペイン
5/21(木) リスボン ポルトガル
5/23(土) ★ヴィーゴ スペイン
5/26(火) オンフルール フランス
5/27(水)~5/28(木) ルーアン フランス
6/1(月) ★ポンタデルガダ ポルトガル
6/7(月)~6/8(火) ニューヨーク アメリカ
6/13(土) ★モンテゴベイ ジャマイカ
6/15(月) カルタヘナ コロンビア
6/16(火) パナマ運河通航
6/19(金) ★プエルトケツアール グアテマラ
6/25(木) ★サンディエゴ アメリカ
6/27(土) サンフランシスコ アメリカ
6/30(火) バンクーバー カナダ
7/4(土) ジュノー アメリカ
7/7(火) スワード アメリカ
7/16(木) 横浜 日本
2015変更前のコース
2015変更後のコース

■外国客船の世界一周クルーズ
コースと寄港地

インターネットで検索してみると、飛鳥Ⅱやピースビートの日本発着クルーズ以外に、海外発着の世界一周クルーズが19クルーズみつかりました。高級船が中心になりますが、Cruise & Maritime VoyagesのColumbusやP&O CruisesのArcadiaは、ピースボートの競合になるくらいの料金です。

一口に世界一周といってもコースは様々で、日本から出発する飛鳥Ⅱはヨーロッパや北米を中心に寄港しますが、サウザンプトン(イギリス)を出発するクィーンエリザベスはオセアニア、アジア中心のコースです。

2回目の世界一周には外国船も選択肢に入れたいなあと思っています。

クィーンエリザベス
日程(2018)
寄港地
1/7(日) サウサンプトン イギリス
1/14(日) ハミルトン 英領バミューダ
1/16(火)~1/17(水) ニューヨーク アメリカ
1/20(土) フォートローダデール アメリカ
1/22(月) オーチョ・リオス ジャマイカ
1/24(水) オランジェスタッド アルバ島
1/26(金) パナマ運河通航 -
1/29(月) プエルト・ケツァル グアテマラ
2/1(木) カボ・サン・ルーカス メキシコ
2/4(日)~2/5(月) サンフランシスコ アメリカ
2/10(土) ホノルル アメリカ・ハワイ
2/15(木) ボラボラ島 仏領ポリネシア
2/16(金) パペーテ 仏領ポリネシア
2/17(土) モーレア島 仏領ポリネシア
2/23(金) オークランド ニュージーランド
2/24(土) ベイ・オブ・アイランズ ニュージーランド
2/27(火)~2/28(水) シドニー オーストラリア
3/1(木) ニューキャッスル  オーストラリア
3/3(土) ブリスベン オーストラリア
3/7(水) ラバウル パプアニューギニア
3/13(火) 那覇 日本
3/15(木)~3/16(金) 大阪 日本
3/16(金)~3/17(土) 広島 日本
3/18(日) 関門海峡通航 -
3/19(月) 釜山 韓国
3/21(水) 高知 日本
3/22(木) 大阪 日本
3/24(土) 鹿児島 日本
3/26(月) 上海 中国
3/28(水) 厦門 中国
3/30(金)~3/31(土) 香港 中国
4/4(水) シンガポール シンガポール
4/5(木) マラッカ マレーシア
4/6(金) ペナン マレーシア
4/9(月) コロンボ スリランカ
4/13(金) ビクトリア セイシェル
4/16(月) ポート・ルイス モーリシャス
4/17(火) レユニオン レユニオン
4/21(土) ポート・エリザベス 南アフリカ
4/23(月)~4/24(火) ケープタウン 南アフリカ
4/26(木) ウォルビスベイ ナミビア
5/5(土) テネリフェ島 スペイン
5/6(日) マデイラ島 ポルトガル
5/10(木) サウサンプトン イギリス

■2019年サンプリンセスの世界一周クルーズ
(JTBチャーター)

2017/11/27に新たな世界一周クルーズが発表されました。JTBがサンプリンセスをチャーターして、2019年に98日間の世界一周クルーズを実施します。コースは2018年の飛鳥Ⅱと同様に、スエズ運河とパナマ運河を通る定番のコースです。多くの寄港地は飛鳥Ⅱと共通ですが、北米西海岸を離れた後、飛鳥Ⅱがハワイを経由するのに対して、サンプリンセスはアラスカ経由で帰国します。寄港地数は31港で、飛鳥Ⅱの26港を上回ります。確かに多くの港を訪れてくれるのは嬉しいことですが、ヨーロッパでは終日航海日が少なく、スケジュールはかなりハードです。

2019
サンプリンセス
早期
全額支払
第二弾
早期割引
通常料金 一人部屋料金
割増率 早期
全額支払
内側 1,880,000 2,080,000 2,280,000 100%増 3,760,000
海側(視界制限) 2,180,000 2,380,000 2,580,000 100%増 4,360,000
海側 2,480,000 2,680,000 2,880,000 100%増 4,960,000
海側バルコニーC 3,180,000 3,380,000 3,580,000 100%増 6,360,000
ジュニア・スイート 6,080,000 6,280,000 6,480,000 100%増 12,160,000
プレミアム・スイート 7,480,000 7,680,000 7,880,000 100%増 14,960,000
オーナーズ・スイート 8,480,000 8,680,000 8,880,000 100%増 16,960,000

※ポートチャージなど(120,000円)、チップ(海側バルコニー以下158,000円、ジュニアスイート以上182,000円)が別途必要。

JTBは既に詳細なパンフレットを作成しています。その内容の一部を飛鳥Ⅱと比較してみました。

アルコール飲料の持ち込みは乗船港のみOKで、途中の港では持ち込みできません。しかもワインまたはシャンパンだけが持ち込み可で、1本目は無料、2本目からは15ドルが必要です。さらに、そのお酒をパブリックエリアで飲むと開栓料15ドルが加算されます。飛鳥Ⅱは、船内のドリンクメニューにない銘柄は持ち込み可ですが、開栓料(料金は旅行会社に要確認となっている)が必要です。

夕食の時間は、世界一周の丁度中間の日に、1回目と2回目を入れ替えます。飛鳥Ⅱは「乗船券に記載されている」との事で、途中で交代するような事はなく、ずっと同じ様です。

■日本発着世界一周クルーズの比較

チップ、ポートチャージなどを
含んだ料金
2018年
飛鳥Ⅱ
2019年
サンプリンセス
2018年
ピースボート
98回
最大割引
2名/1室
内側 2,158,000 1,783,400
海側(視界制限) 3,300,000 2,458,000
海側 3,900,000
2,758,000 1,953,400
最大割引
1人部屋
内側 4,038,000 2,883,400
海側(視界制限) 5,280,000 4,638,000
海側 5,265,000 5,238,000 3,083,400

※サンプリンセス:ポートチャージなど(120,000円)、チップ(158,000円)を含んだ料金
※ピースボート:ポートチャージなど(50,400円)、チップ(53,000円)を含んだ料金

飛鳥Ⅱはポートチャージなどとチップが不要なので、ポートチャージなどとチップを含めた総額で比較してみました。

・飛鳥Ⅱは、2015年のクルーズからかなりお安くなりましたが、サンプリンセスやピースボートと比べるとまだ高額です。但し割増料金が低いので1人部屋料金はサンプリンセスと同等です。バスタブ付きのキャビン、定評のある食事、定員を抑えたゆったりとした船内が魅力です。

・サンプリンセスは、飛鳥Ⅱは高いし、かといってピースボートでは不安だと言うご夫婦には、お勧めのクルーズになりそうです。

・最近は安定して運航しているピースボートは、やっぱり低価格が魅力。

飛鳥Ⅱの世界一周クルーズに予約していてサンプリンセスに乗り換えた人はいるでしょうか?ピースボートからサンプリンセスに乗り換える人はいるかもしれません。一人部屋の私には、サンプリンセスへ乗り換えるメリットは無さそうです。

JTBは2018年の飛鳥Ⅱの世界一周クルーズにスタッフを乗船させるのではないでしょうか。2019年のサンプリンセスの世界一周クルーズを実施する上で、願ってもない勉強の場になるものと思います。飛鳥Ⅱに乗船したらJTBのスタッフを探してみよう。


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