名鉄・近鉄・南海が共同で企画する「3・3・SUNフリーきっぷ」のワイド版が発売された。従来から期間限定で発売されている「3・3・SUNフリーきっぷ」が3社の電車が3日間乗り放題に対して、ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」は鉄道会社とその系列会社が運航するバスと船が乗り放題となった。
発売期間:1999年6月16日〜9月28日
利用期間:1999年7月 1日〜9月30日
料 金:大人6,000円、こども3,000円
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乗り放題となる船の航路は以下の通り。
もちろん、電車とバスの乗り放題なので、港への足代も気にする必要がない。
1.蒲郡〜日間賀島〜篠島〜伊良湖(名鉄海上観光船)
ふなむしの自宅から蒲郡港までは、名鉄西尾線で行くことができる。西尾線は単線で曲がりくねっているので、距離の割に所要時間が長い。名鉄蒲郡駅はJRと共通の駅になっている。アメリカッズカップの基地の隣に位置する船着き場までは歩いて行ける。
蒲郡港発の船便は本数が少なくなったので、事前に時刻を調べて置く必要がある。今回は、日間賀島へ行く臨海学校の子供たちで船内は賑やかだった。蒲郡から乗船した「大鴇3」は篠島行き、日間賀島で知多半島の河和から来た「イーグル2」に乗り換える。「大鴇3」は予定より少し遅れたが、無線で連絡を取り合っているので、乗り換えに支障はない。旧型の「大鴇3」に比べて、「イーグル2」は静かで快適である。
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2.伊良湖〜鳥羽(伊勢湾フェリー)
伊良湖港では丁度昼食時に重なったので、観光客で混雑していたが、フェリーは空いていた。伊良湖港には船を利用しない観光バスの客が多い。
今回乗船した「鳥羽丸」は最新鋭で船内もきれい。320円の追加料金(フリーきっぷの対象外)を支払って特別室に入る。ブリッジ下の特別室は見晴らしが良く居心地が良い。320円はお得である。
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3.鳥羽湾めぐり(近鉄志摩観光汽船)
鳥羽湾めぐりは、50分で鳥羽湾を一周する。途中いるかの曲芸がみられるいるか島に立ちよる(別料金)鳥羽湾めぐりには形の異なる4隻の観光船が就航していて15分おきに出港する。船の乗り場は鳥羽駅前と真珠島の横の2ヶ所あり、どちらからでも乗下船可能である。
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4.鳥羽〜答志(鳥羽市営)
鳥羽と鳥羽市の離島を結ぶ渡船は鳥羽市営でフリーきっぷ対象外である。鳥羽市営渡船は、鳥羽と菅島、答志、神島、坂手島を結ぶ。各島も鳥羽市に属する。いずれの航路も30分程度で本数も多いため、乗船しやすい。今回、鳥羽〜答志を往復した。南風が強かったが、鳥羽出港後しばらくは答志島と菅島の間を走り、菅島が風を防ぐ形になり海は穏やかだった。しかし、答志がある答志島の東端は、南側が開けているので、直接風を受け小さな船体は大きく動揺した。
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(後ろは、クルーズ客船 にっぽん丸) |
5.賢島エスパーニャクルーズ(近鉄志摩観光汽船)
鳥羽から賢島までは近鉄の普通電車で45分位。料金を追加で払えばフリーきっぷでも特急に乗られる。船着き場は駅からすぐの場所にある。近鉄志摩観光汽船と賢島遊覧船組合が英虞湾めぐりの船を運航している。真珠の女王を意味する「レイナ・ペルラ」に乗船した。真珠貝の筏の間を縫いながら船は進む。途中真工場を訪問して核入れ作業を見学する。賢島からは、御座や和具までの定期船が就航していて生活の足になっている。「しらはま」で賢島〜御座を往復した。
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しらはま |
6.五ヶ所湾めぐり(近鉄志摩観光汽船)
五ヶ所湾めぐりもフリーきっぷで乗り放題だが、近鉄各駅からのバスの便が少なく、今回を乗船を見送ることとした。
7.和歌山〜徳島(南海フェリー)
賢島〜難波(近鉄)、難波〜和歌山港(南海)を乗り継いで、和歌山港に着く。駅からは連絡橋で、船の乗り場まで直接行ける。この航路はフェリーと高速挺が就航しているが、高速挺を利用する場合は急行旅金のみ追加で支払う必要がある。本航路の徳島側のフェリー港は小松島だったが、4月から徳島港に変更されている。
乗船した「フェリーよしの」はシアーの強い旧型のフェリーである。船内に金ダライが用意されているのは今時の船には珍しい。
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僚船 フェリーくまの |
今回は徳島まで行く欲張った計画のため、乗船した船の数は意外と少ない結果になった。それでも全ての通常料金を計算すると約1万円お得だった。もっと緻密な計画をたてれば全航路制覇も可能でしょう。