ゴールデンウィークにどの船に乗ろうかと迷った結果、昼間の太平洋を航海する2隻のフェリーを乗り継ぐことにした。
**ふなむしの航海計画**
(1)有村産業:
クルーズフェリー飛龍21
名古屋 | 大阪 | 那覇 |
水曜日10:30発 | 水曜日21:50着 | 金曜日07:30 |
(2)JR紀勢本線:2921M列車
新大阪 | 天王寺 | 紀伊勝浦 |
毎日22:45発 | 23:05発 | 翌日04:48着 |
(3)ブルーハイウェイライン:
さんふらわあ くろしお
東京 | 那智勝浦 | 高知 |
奇数日19:50発 | 偶数日08:35発 | 偶数日16:20着 |
ふなむしの今年のゴールデンウィークは4月29日に始まる。この日は水曜日なので「クルーズフェリー飛龍21」で名古屋から大阪に行くことができる。大阪からJR紀勢本線の夜行電車に乗ると30日早朝紀伊勝浦に着く。30日は偶数日で、高知行きの「さんふらわあ くろしお」に乗ることができる。
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(1)有村産業:クルーズフェリー飛龍
この乗り継ぎ計画の最初から狂いが生じた。 クルーズフェリー飛龍21 は定期検査のドック入(三菱重工下関造船所)のため、代わりに クルーズフェリー飛龍 が就航していた。今回の目的の一つは、まだ乗船経験のない クルーズフェリー飛龍21 に乗ることだったので、その目的を達成することはできなくなったが、船内設備がより充実した クルーズフェリー飛龍 なので、良しとしよう。
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名古屋港の クルーズフェリー飛龍 |
クルーズフェリー飛龍 は土曜日名古屋発の便に就航しているが、今回は本来飛龍21の就航する水曜日名古屋発の便に就航している。名古屋港発は水曜日は10:30発であるが、今回は飛龍が就航しているので土曜日と同じ11:00発に変更されている。この航路は遅延が多いことで有名であるが、今回はダイヤ通りの出港となった。隣の岸壁には、北海道航路の太平洋フェリー「いしかり」が停泊していた。
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岸壁を離れてすぐ、開通したばかりの名港西大橋の下を通過する。名港大橋は、東、中央、西の3本の橋から成り、将来第2名神高速道路の一部となる。木甲板のデッキの上に救命ボートのある姿は、フェリーではなく客船に乗っているような錯覚をさせる。
飛龍は、船内設備の充実ぶりで評判の高いフェリーである。しかし、今回は旅客数が少ない(約20名)のでメインのレストランは使用されず、カフェテリアでの食事となった。食事は麺類や丼ものを中心とした物でリーズナブルな値段である。注文を聞いてから作るので時間はかかるが、暖かいものが食べられる。
船首にあるパノラマサロンや落ち着いた雰囲気のメインバーも時間を限定してではあるがオープンしている。せっかくの設備でありながら、バーもサロンも利用客は私一人で寂しい限りである。私は、船の前方が見えるパノラマサロンで開店時間の間ずっとネバッて、キャスト(バーやサロンの担当の人をこう呼んでいる)の人に話し相手になってもらった。
後部のデッキでは、ジャグジーとサウナが営業(有料)されていたが、これも利用客はなかったようだ。
飛龍の客室は全て個室で、シャワーとトイレが全室にある。これで名古屋〜大阪3、670円は非常に安い。
友が島を通過して大阪湾に入る頃には、日が沈んで海は真っ暗になっていた。右手に関西新空港、左手の遠くに明石海峡大橋を見ながら大阪湾を北上した。大阪南港にはほぼ定刻通りに入港した。
(2)JR紀勢本線:2921M列車
大阪南港から無料送迎バス、ニュートラム、地下鉄を乗り継いでJR天王寺駅に向かった。飛龍が少しでも遅れるとJRの夜行列車に乗り遅れるところたが、飛龍が定刻に入港したので無事JRに乗車することができた。
紀伊勝浦で夜行電車を降り、早朝の港の雰囲気を味わった後、3つ東の宇久井駅から那智勝浦港に向かった。
(3)ブルーハイウェイライン:さんふらわあ くろしお
さんふらわあ くろしお は、純和風をキャッチフレーズに昨年就航したフェリーである。浴衣姿で船内を移動してもOKで、スリッパの代わりに雪駄が用意されている。船内のインテリも和風を強く意識しており、2等大広間は畳み敷きである。部屋に入ると畳みの薫がする。
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さんふらわあ くろしお |
さんふらわあ くろしおは 良くも悪くも最近のフェリーといった感じで、純和風といった以外には特徴のない船である。
食堂が営業している時間は短く、それ以外の時間にラウンジや喫茶室のような船内でくつろげる場所がない。飛龍に乗った直後だけにその落差を感じる。ただ、デッキにベンチが多く、今回のように天候が良い日には好評であった。
また、本船にはペットルームがあり、ペットと一緒に旅行する人には重宝されるのではないだろうか。
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高知港に入港する |
桂浜を左に見て浦戸大橋を通過した後、大きく右に舵をきると正面に 大阪高知特急フェリーの「ニューとさ」が停泊しているのが見えた。本船は定刻通りに「ニューとさ」の左の岸壁に接岸した。