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スマアワShip&Cycle
淡路市無料観光ツアーバス
(2023/10/28)

スマアワShip&Cycle
淡路市無料観光ツアーバス

実証実験として神戸・須磨と淡路を結ぶ海上航路が運航されたので乗船しました。

この実証実験は須磨海浜水族園をリニューアルした神戸須磨シーワールドが2024年6月に誕生するなど滞在型リゾートエリアとして再整備を進める須磨エリアと、近年新たな観光スポット開業などにより話題性が高まる淡路島を海上航路で結び両地域の魅力向上を図ることを目的としたものです。

実証実験による海上航路運航は昨年は神戸・須磨港~あわじ交流の翼港で実施されましたが、今年は神戸・須磨港~あわじ交流の翼港(10/21~23の毎日2往復)と神戸・須磨港~淡路・津名港(10/28~30の毎日2往復)の2航路が運航されました。

この実証実験は「スマアワShip&Cycle」と呼ばれサイクリング客の利用を強く意識した実験で、船へのMy自転車の乗り入れを可能としたり、船とレンタサイクルを同時に予約できるなど、自転車を利用した淡路島観光に便宜を図っています。

更に気軽に淡路島を楽しみたい人の為には淡路市が無料観光ツアーバスを運行しました。

私は神戸・須磨港~淡路・津名港を往復乗船し(片道1500円)、淡路市の無料観光ツアーバスを利用して淡路島観光を楽しんできました。

【神戸・須磨港】

須磨港の乗船場は須磨海浜水族園や須磨ヨットハーバーの南東側にあります。JR須磨海浜公園駅から徒歩15分です。
乗船場の東側には漁船・遊漁船が係留されている場所や淡路フェリーの岸壁跡があります。淡路フェリーは1998年4月まで須磨港~大磯港を運航していました。

須磨港乗船場

西側に明石海峡大橋が見える 須磨ヨットハーバー

実証実験に使用されたのはboh boh KOBEです。boh boh KOBEは普段、神戸港中突堤発着の港めぐりの遊覧船として運航されています。

須磨港のboh boh KOBE

岸壁と船との間に高低差があるので台船を挟んで停まっています。自転車を曳いて船に載せられるように特設のスロープが設置されています。

乗船用のスロープ 乗船開始

【神戸・須磨港 出港】

出港前に銅鑼が鳴らされました。

銅鑼の音で出港

定刻8:30出港です。

漁船・遊漁船の係留場所 右手は淡路フェリー岸壁跡

【神戸・須磨港→淡路・津名港】

須磨港を後にする 沖合まで進んだ 

船内には自転車を止めるラックが用意されています。自転車持込料は1台500円です。

自転車用ラック

boh boh KOBEの2階船首は神戸港遊覧船の際には有料エリアですが、今航海では無料開放されています。

Yogiboが置かれた船首エリア

boh boh KOBEの船内はハロウィンの飾り付けです。

ハロウィンの飾り付け ショップ

【淡路・津名港 入港】

航海時間は1時間45分で10:15入港予定でしたが、20分早着でした。

津名港入港

太鼓集団「国生み太鼓」が歓迎の太鼓を叩いてくれました。

津名港のboh boh KOBE 太鼓集団「国生み太鼓」

津名港からは共同汽船(高速船:洲本~津名~神戸・中突堤、洲本~津名~関西空港~大阪・天保山)、甲子園フェリー(津名~西宮)、大阪湾フェリー(津名~深日、津名~泉佐野)、南海エアポート淡路ライン(高速船:津名~関西空港)などが運航されていましたが、明石海峡大橋開通により2007年までに全航路が廃止されました。

今回の実証実験により津名港には16年振りに旅客船が戻ってきたことになります。

クレーン船 第一豊号 海底ケーブル、送水管 布設専用台船
(左)あわじ、(右)あさひ

津名港内には大型のクレーン船や海底ケーブルや送水管を布設する台船が停泊していました

【淡路市無料観光ツアーバス】

「気楽に淡路島を楽しむ!」を実現するために淡路市内の観光施設を巡る無料ツアーバス(淡路市主催)が運行されました。バスは予約制で淡路着1便の船の到着時刻に合わせて港を出発し、淡路発2便の船の出発時刻に合わせて港に戻ってくるスケジュールで運行されました。各日20人定員です。

①伊弉諾神宮

日本神話の国産み・神産みに登場する伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)をお祀りする神社です。

境内鳥居

表神門 拝殿

夫婦大楠

②Frogs FARM

美しい夕陽が見られる淡路島西海岸にある“食べる”をキーワードに地域を盛り上げるさまざまな店舗やホテルが集まる複合施設です。
無料観光ツアーバスの参加者はここで昼食を取りました。

Frogs FARM

この日は北西の風が強かったので此処にも強い風が吹いていました。

バーベキュー施設

③あわじ花さじき

「あわじ花さじき」は花の島にふさわしい花の名所として兵庫県が設置し無料で入園できます。淡路島北部丘陵地域の頂上部、標高298~235mの海に向かってなだらかに広がる高原に四季折々の花畑が広がっています。

白いコスモス ブルーサルビア

白い千日紅? コスモス

サルビア サルビア、千日紅

④本福寺

平安時代後期に建立されたと伝えられる寺院です。コンクリート造りの水御堂は安藤忠雄氏の設計です。春から夏にはスイレンやハスが咲く池(プール)の下に本堂があります。

水御堂

本福寺から海を臨むと2本の高いアンテナが見えます。ラジオ関西の淡路大磯送信所のアンテナです。この近くに淡路フェリーの乗場(大磯港)がありました。

本福寺から

⑤道の駅東浦ターミナルパーク(浦港)

道の駅内には高速バスのターミナルがあります。また道の駅の隣には中浜稔猫美術館や淡路市立陶芸館があります。

浦港前

道の駅から10分程歩いて浦港に行ってきました。

浦共同造船所

1963年に神戸と淡路島を結ぶ航路を開設した淡路フェリーボートは当初は淡路・浦港~神戸・長田港を運航していました。船の大型化に伴い1968年から淡路・大磯港~神戸・須磨港に移転しましたが、しばらくの間は淡路・浦港~神戸・長田港も併用していました。

1970年の夏、臨海学校で淡路フェリーの長田港~浦港を往復乗船しました。それがこの航路唯一の乗船経験です。その後の乗船は全て大磯港~須磨港です。浦港近くの民宿に宿泊して民宿の目の前の浜(現 浦県民サンビーチ)で水泳教室に参加しました。

フェリーの岸壁?

浦港にはフェリーが発着していたと思われる岸壁がありました。もう半世紀も前の事なのでそれを裏付けるものは見つかりませんでした。

フェリーの岸壁?

⑥八浄寺

八浄寺は淡路島七福神霊場の総本山として大黒天をお祀りしています。

本堂

人か近づくと七福神の手から浄水が流れ出ます。

七福神福手水

瑜祇七福宝塔の朱色が鮮やかです。

瑜祇七福宝塔

【淡路・津名港】

6時間30分のバスツアーを終えて津名港に戻ってきました。充実した淡路島の観光ができました。
これだけに多くのポイントを巡るのは公共交通機関では無理です。また淡路島を横断するコースなのでアップダウンがあり自転車では辛いコースです。無料ツアーバスの運行はありがたいです。

ターミナルビル 津名港

ターミナル施設は1994年に整備されましたが2007年に旅客船の定期航路が無くなって以降、高速バスや路線バスのターミナル、プレジャーボートやヨットの係留施設として使われています。

夕陽に照らされたboh boh KOBE

【淡路・津名港 出港】

スタッフに見送られて定刻17:15に津名港を出港しました。

スタッフの見送り 津名港出港

出港は日没後です。

淡路島を後にする

【淡路・津名港→神戸・須磨港】

明石海峡大橋のイルミネーションが綺麗でした。九州に向かうフェリーや神戸を出港した飛鳥Ⅱが遠くに見えました。

明石海峡大橋のイルミネーション

【神戸・須磨港 帰港】

19:00の入港予定に対して帰りも20分早着で18:40頃には岸壁の前に戻ってきました。しかしその後何度も機関の前進・後進を掛ける音が聞こえるけどなかなか下船の案内が始まりません。
スタッフからの説明によると下船用のスロープの一部が海に落ちて人力で引揚中とのこと。船内から見た私の推測では、台船が岸壁から離れて隙間ができ岸壁に掛かっていたスロープが外れた様です。30分ほど船内に待機後、無事下船できました。

須磨港に帰港

最後にハプニングがありましたが全体的には充実した淡路島観光と快適な船旅でした。


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