ふなむしのページ
交通機関と観光施設の無料パスがセットになった大阪周遊パス(お得なパスでとっておきの旅を楽しもう!)を利用して、大阪市内を走る8コースのクルーズに乗ってきました。
https://www.osp.osaka-info.jp/jp/
OsakaMetro・大阪シティバスと大阪市内の私鉄が乗り放題です(1日券のみ私鉄乗り放題、2日券は対象外)。観光スポット40ヶ所以上が無料利用でき、これを利用すると最大8コースのクルーズに乗船できます。このチケットはクルーズ乗船に重きを置いており、クルーズをまとめたページが用意されています。
大阪までの阪神、阪急、南海の利用券(特定区間のみ乗り放題)が付いた拡大版もあります。
◇2019年版の概要
●発売期間
2019年4月1日(月)から2020年3月31日(火)まで
●有効期間
2019年4月1日(月)から2020年4月30日(火)までの1日(1日券)、連続する2日間(2日券)
●料金
2,700円(1日券)、3,600円(2日券)
●セット内容
・Osaka Metro全線と大阪シティバス全路線(一部路線除く)が乗り放題
・大阪市内の阪急、阪神、京阪、南海、近鉄が乗り放題(1日券のみ)
・クルーズ(最大8コース)を含む40ヶ所以上の観光スポットの無料利用(各施設1回づつ利用可能)
・100ヶ所以上の施設、店舗での利用特典
●無料乗船可能なクルーズ
※同じ番号のクルーズは、その内1クルーズのみ乗船可能
※運航時間は2019年5月平日の運航時間
番号 | クルーズ名 | 内容 | 運航 時間 |
正規 料金 |
① | キャプテンライン | 海遊館とユニバーサルシティポートを結ぶ10分間のミニクルージング 往復乗船可能 |
10:00~18:00 | 1,300 |
② | 帆船型観光船 サンタマリア デイクルーズ |
コロンブス時代の帆船で海遊館前から大阪港を周遊 | 11:00~17:00 | 1,600 |
帆船型観光船 サンタマリア トワイライトクルーズ |
西にひらけた大阪港へ沈んでいく夕日のダイナミックさは乗船した方への特権 2019年4/20~10/27の土・日・祝、12/20~25のみ運行 |
18:30 | 2,100 | |
③ | OSAKA WONDER CRUISE | 道頓堀周遊(20分)、道頓堀~天満橋(40分)のオープンボートでのクルーズ | 11:15~21:20 | 1,800 |
④ | 大川さくらクルーズ | 八軒家浜船着場から桜の綺麗な箇所を通る約25分のクルーズ 2019/4/1~21のみ運行 |
10:00~19:00 | 1,200 |
NAKANOSHIMA Night View Cruise | 水都の中心・中之島の夜景をめぐる贅沢なクルーズ 2019/10/1~11/30のみ運行 |
17:40~18:40 | 1,500 | |
大阪水上バス アクアライナー | 大阪城や中之島などの観光名所を約55分間クルーズ | 10:00~16:00 | 1,700 | |
⑤ | 大阪城御座船 | 金箔を多用した豊臣秀吉の「鳳凰丸」で大阪城内壕を約20分で遊覧する |
10:00~16:50 | 1,500 |
⑥ | とんぼりRiver JAZZ Boat | “ジャズの生演奏”を聴きながら大阪ミナミを道頓堀川から眺める約40分のミュージッククルーズ 2019/5月の毎日、6月~11月の土・日・祝のみ運行 |
13:30~19:30 | 1,800 |
とんぼりリバークルーズ | 大阪ガイド・クルーの案内で、橋や遊歩道などミナミの賑わいを道頓堀川から楽しめる約20分のクルーズ |
13:00~21:00 | 900 | |
⑦ | PIRATES OF OSAKA | 大阪の中心・道頓堀を川から楽しむ約20分のクルーズ | 13:00~21:00 | 1,000 |
⑧ | 中之島リバークルーズ | ライトアップされた橋や建物の美しい夜景を見る約20分間の次世代型クルーズ |
17:00~21:00 | 900 |
8コースの全クルーズに乗船するためには利用者が少ない平日がねらい目です。各クルーズの運航時間と乗船場から次の乗船場までの移動手段と移動時間を考慮しながら、乗船の順番を検討しました。
多くのクルーズでは、当日の営業開始の1時間くらい前から当日分のチケットを販売します。当日分のチケットが完売されると周遊パスを持っていても乗船できません。
乗船までの待ち時間を利用して、事前にチケットを入手するのが効率的です。窓口で希望の乗船時刻を伝えて周遊パスを提示すると、スタッフが周遊パスのバーコードを読み取った後、該当時刻のチケットを渡してくれます。
一部のクルーズではWEBや電話で事前予約が可能なので、日程が決まったら予約することをお勧めします。
乗船場間は周遊パスで乗車できる電車を利用する計画です。
以下の順番で1日に8コース全てに乗船することができました。今回、神戸から出発したので阪神拡大版(3,100円)を利用しました。
通常版(大阪市内版2,700円)は阪神の尼崎~梅田、尼崎~大阪難波のみ無料で乗車できますが、阪神拡大版は阪神電車全線が無料で乗車できます。
予約可のクルーズは前日までに予約を完了しました。夕方以降に乗船するクルーズ⑥~⑧は、乗船の合間に先にチケットを引換え、満席で乗船できないリスクを回避しました。
番 号 |
電車 | クルーズ | 乗船 時刻 |
下船 時刻 |
チケット 引換 |
正規 料金 |
阪神: 元町~尼崎~九条 |
410 | |||||
OsakaMetro: 九条~大阪港 |
230 | |||||
① | キャプテンライン (海遊館~USJ) |
10:00 | 10:25 | 1,300 | ||
② | 帆船型観光船 サンタマリアデイクルーズ (海遊館~海遊館) |
11:00 | 11:45 | WEB予約可 | 1,600 | |
OsakaMetro: 大阪港~なんば |
280 | |||||
⑥のチケット引換 ⑦のチケット引換 |
||||||
③ | OSAKA WONDER CRUISE (浜道頓堀~八軒家浜) |
12:45 | 13:25 | WEB予約可 | 1,800 | |
④ | 大阪水上バス アクアライナー (大阪城~淀屋橋~八軒家~OAP~大阪城) |
14:00 | 15:00 | WEB予約可 | 1,700 | |
⑤ | 大阪城御座船 (大阪城内濠) |
16:00 | 16:20 | 始発:10:00~ | 1,500 | |
京阪: 天満橋~渡辺橋 |
280 | |||||
⑧のチケット引換 | ||||||
OsakaMetro: 肥後橋~なんば |
180 | |||||
⑥ | とんぼりリバークルーズ (道頓堀・太左衛門橋~道頓堀・太左衛門橋) |
18:30 | 18:50 | 平日:12:00~ 休日:10:00~ |
900 | |
⑦ | PIRATES OF OSAKA (道頓堀・日本橋~道頓堀・日本橋) |
19:30 | 19:50 | 平日:12:30~ 休日:10:30~ |
1,000 | |
OsakaMetro: なんば~肥後橋 |
180 | |||||
⑧ | 中之島リバークルーズ (福島・ほたるまち~福島・ほたるまち) |
21:00 | 21:20 | 16:00~ | 900 | |
阪神: 福島~尼崎~元町 |
320 | |||||
合計 | 12,510 |
ベイエリアから攻めて行きました。海遊館前からの始発10:00発に乗船しました。USJから到着した便には周遊パスのパンフレットを持って下船してくる人がいました。
窓口で周遊パスを提示して往復チケットを受取ました。柳原良平さん作のイラストが入った通常のチケットではなく、周遊パス専用の簡素なチケットです。
キャプテン・シルバーが到着 | 海遊館前から出港 |
ユニバーサルシティーポート(USJ)に到着後、同じ船で海遊館前に戻りました。
ユニバーサルシティーポートに到着 | 海遊館前へ戻る |
サンタマリアはWEBでも予約可能です。WEB予約の期限が過ぎていたので、電話で予約しようとしたところ「サンタマリアは定員は多いので予約なしで乗船可能」との回答でした。休日にはトワイライトクルーズも運行されていて、周遊パスで乗船できます。トワイライトクルーズは予約した方が良いかもしれません。
サンタマリアデイクルーズは窓口でのチケット引換の必要はなく、乗船の際にスタッフが周遊パスのバーコードを読取るだけで乗船できます。
回航で到着したサンタマリア | 海遊館前から出港 |
乗船客の多くは外国人です。日本語を話している人は少数派です。周遊パスのパンフレットを持っている人が多いですが中国語版や韓国語版です。周遊パスは外国人旅行者にも人気があるようです。
レストランと売店 | 下層の客室 |
サンタマリアへの乗船は久々です。遊覧船としては立派な造りです。追加料金で飲み物付きの特別室を利用できます。
天保山大橋 | アングルによっては本格的な帆船に見える |
出港後、海遊館を右に見て東に進み、天保山大橋をくぐってUSJ前でUターンします。再び天保山大橋を超えた後、南港に向かいます。
パンスタードリームの沖合で方向転換した後、港大橋の下を往復して海遊館前に戻ります。
港大橋 |
サンタマリアを下船後OsakaMetroの大阪港駅まで徒歩で移動しましたが、この距離が結構長い。ここでモタモタ歩いていると、この後のスケジュールに影響しそうです。急ぎ足で歩いていたら、予定の電車の1本前に乗られました。
道頓堀には予定より早く着いたので、夜乗船予定の⑥⑦のチケットを引換えました。
OSAKA WONDER CRUISEは、道頓堀川を周遊する20分コースと、道頓堀から東横堀川を北上し天満橋八軒家まで行く40分コースがあり、40分コースを事前にWEBで予約しました。予約番号を伝えて周遊パスを提示してチケットを受け取りました。
日本橋船着場 | 喧騒から離れる |
日本橋船着場を離れて道頓堀川を東に進むと、喧騒から外れて裏通りに入った感覚です。
東横堀川 | 本町橋 |
東横堀川の上には阪神高速道路環状線が走っていて薄暗いです。本町橋は大阪市内で現役最古の橋です。
東横堀川水門 後方の水門が閉まる |
前方の噴水が止まると 前進できる |
東横堀川水門は、東横堀川と土佐堀川の水位差を調整して船が航行できるようにしています。
大川から中之島を見る 左は土佐堀川、右は堂島川 |
天満橋 |
土佐堀川から大川に入り、東に進んで大阪城の天守閣がちらっと見える所でUターンして天満橋八軒浜船着場に到着します。
天満橋八軒浜船着場から大阪城港までは2.0Kmを歩きました。強い日差しが眩しい。
アクアライナーは、大阪城を出て各船着場に寄って大阪城に戻ってきます。どの船着場から乗船して一周しても構わないし、区間乗船も可能です。アクアライナーは事前に予約しました。この日は乗客が多く、同じ時間に2隻運行されました。私が乗船した「なにわ5号」は大阪城に戻ってくるお客さん専用みたいで、途中の船着場は素通りでした。
天井にも窓があって船内からでも景色が良く見えます。船内は冷房が効いていて、飲み物のワゴン販売もありました。
大阪城港に着岸する なにわ5号 |
なにわ5号の船内 |
大阪城港を出港した後、大川、土佐堀川を西に進みます。淀屋橋でUターンして、東に戻ります。
栴檀木橋 | 大阪市中央公会堂 |
難波橋は四隈に石造のライオン像が配されていることから「ライオン橋」の愛称で呼ばれています。
難波橋 | 大阪城港に戻る |
桜の通り抜けで有名な造幣局前を通り、帝国ホテル前のOAP港で再度Uターンします。
最後に船の天井の昇降装置のデモンストレーションがありました。水位が高くなった場合でも、橋の下を安全に航行できるように、天井を低く下げることができます。天井が最大で30cm下がりました。
8隻完全乗船の中で一番のリスクはこのクルーズだったことが後になって分かりました。チケット窓口に行くと約45分後の16:00のチケットが入手できました。
御座船は最終便(16:50発)が早くに終わってしまうので、15:50頃にはこの日全便のチケットを完売してしまいました。もっと混雑していたら、乗船できていなかったかもしれません。
お濠を進む御座船 | 乗船場 |
大阪城御座船は、「豊臣期大坂図屏風」(オーストリアのエッゲンベルク城所蔵)に描かれていた秀吉の「鳳凰丸」を参考に再現した船です。定員18名の船が3艘運行されています。
船内から |
お濠から見上げる石垣は壮観です。御座船からしか見られないアングルです。
歴史と現代のコントラスト | 西日を浴びて輝く天守閣 |
ここから、最後のチケットを引換るため、福島ほたるまちに向かいました。
天満橋から京阪電車に乗って渡辺橋まで行きます。京阪電車(大阪市内区間)も周遊パスで無料で乗車できます。京阪電車中之島線には初めて乗車しました。現在は中之島駅までの短い路線ですが、大阪港夢洲でのIR(統合型リゾート)誘致が決まると延伸の可能性があります。
福島ほたるまちの船着場で、最終21:00のチケットを引換ました。これで8隻全船乗船がほぼ確実になりました。
とんぼりクルーズは通常のリバークルーズ(20分間)とRiver JAZZ Boat(40分間)があり、周遊パスでどちらか片方に乗船できます。私が乗船したリバークルーズは当日分のチケットを12:00(平日)から交換できました。
River JAZZ Boatはジャズを聴きながらクルーズを楽しむだけでなく、楽器を持ち込んで自ら演奏することもできます。River JAZZ
Boatは事前予約制です。
お客さんが演奏する River JAZZ Boat |
通常のリバークルーズに乗船 |
リバークルーズは太左衛門橋船着場を出港後、道頓堀川を東に進み、日本橋の東でUターンします。西に進み、湊町リバープレイスの前で再びUターンして太左衛門橋船着場に戻ります。
意外に空席が多いです。各社から多くの便が出ていて供給が多いのと、そろそろ夕食時で外国人団体客の一部がホテルやレストランへ移動したのが理由かもしれません。
船内から |
ガイドのニーナさんはロシア出身です。船内で”おおきに”と大阪手締めを教えてくれました。
グリコの看板前で一時停止 | 最後に「大阪手締め」 |
とんぼりリバークルーズと同じコースですが、こちらは日本橋船着場から出ます。
日本橋船着場 |
とんぼりリバークルーズから1時間が経過して辺りが暗くなり、イルミネーションが映えるようになりました。
出港 |
乗船する際スタッフから先ず英語で声を掛けられ、こちらが日本人と分かると日本語の会話に変わります。この便はお客さん9人でちょっと寂しいです。
Youtubeに動画を投稿しました。
中之島リバークルーズは、中之島の北側の堂島川を巡るクルーズです。お客さんは3人のみです。
福島ほたるまち港 |
とんぼりリバークルーズと同じ一本松海運が運行していて、私の乗船した船は「どうとん」でした。。
船名は「どうとん」 |
福島港を出港後、堂島川を東に進み、中之島ガーデンプリッジ前でUターンします。
阪神高速道路 |
大阪フェスティバルホール |
西に進み、堂島大橋の手前でUターンして、福島港に戻ります。
堂島大橋に向かう |
玉江橋 |
これで8隻全クルーズの乗船が達成できました。昼間の日差しで腕が真っ赤になりました。一転、夜の風はまだまだ涼しいです。寒暖差が激しい一日でした。
平日の挑戦だったので、昼のクルーズは空いていて、ナイトクルーズが混むのでは、と予想していましたが、ナイトクルーズは意外に利用者が少ない感じです。今後さらに暑くなると状況が変わるのかもしれません。