毎年この季節に名古屋港で開催している「海の日の集い」に今年も30名を超える船好き、海好きが集まりました。
今年は、客船史研究家で航海クラブ会員である沼田雷介さんから「史上最高の豪華客船ノルマンディの優雅な船旅」と題してお話をうかがいました。
フランスの威信をかけた建造、華やかな大西洋航路の船内の様子、第二次世界大戦勃発によるニューヨーク港係船、船員輸送船への改造、火災発生による転覆、引揚げ曳航 を当時の貴重なカラー映像を映しながら、解説して頂きました。
この会には、船や海を愛する一般市民の他、元乗組員の方も多数参加しています。 今年は伊勢三河湾水先区の現役のパイロットさんにも参加頂きました。 半年のパイロット業務で70隻の大型船を嚮導したが、日本人船員は数える程で日本人船長はたったの一人だったとのこと。 海運からの日本人船員離れを憂いておられました。
このパイロットさんが四等航海士として船に乗り始めた頃に指導した船長さんも本会に出席していて、その当時の思い出を語って頂きました。 酷い悪天候の当直を終えた四等航海士に、「こんな機会は滅多にない」と当直後もブリッジに止めさせたとのこと。 四等航海士はこの悪天候が「滅多にないな酷さ」ということでホッとしたとのこと。
他にも、元船長さんと元一等航海士が今回、久しぶりに再会しました。 傘寿記念に絵画の個展を開いた元船員さんや伊勢三河湾で夫婦で貨物船を運航していた元機関長さんも参加しています。
元機関長さんが挨拶していたちょうどその時、息子さん夫婦が運航する貨物船がガーデンふ頭から堀川に入って行くところが見えました。凄い偶然です。