シーワープ(セラヴィ観光汽船) (134総トン,航海速力28.4ノット,旅客定員204人) |
四日市からセントレア(中部国際空港)への新航路が就航したので紹介します。
名古屋港でイタリア村を経営するセラヴィリゾートの関連会社が運行しています。就航船は以前明石海峡航路を走っていたシーワープです。
国道23号線沿いにある四日市港の乗り場は、車で乗り付けるには便利な場所にあります。公共交通機関を利用する場合は、最寄のJR冨田浜駅から徒歩か、四日市駅(都ホテル前)からの連絡バスが利用できます。
私はJR富田浜駅から徒歩で乗り場に向かいましたが、就航初日にも拘らず、駅には乗り場への案内は見当たりませんでした。私は事前にホームページで調査済みだったので問題なく乗り場に着くことができましたが、ちょっと不親切かもしれません。駅から乗り場までは、約10分ちょっとの距離です。
四日市駅からの連絡バスがあるのを知ったのは、乗り場に着いてからです。ちょうど到着した連絡バスの乗客は数人で、連絡バスの存在はあまり知られていないようです。また、この連絡バスは一部の便にしか接続していないので、連絡バスを利用する場合は事前の問い合わせが必要です。
左側はFM放送のサテライトスタジオ | 段差無しに行ける桟橋 |
旅客ターミナルは、今回新設された真新しい建物です。FM放送のサテライトスタジオがあって、放送中でした。ターミナルから桟橋までは段差のない通路になっています。
発券カウンターの上には飛行機の離発着状況がモニターに表示されていて、いかにも空港へのアクセス施設という感じがします。30分前の発券開始時には多くの人がカウンターに並びましたが、職員の方々はかなり不慣れとみえてなかなか列は進みません。初日だからやむを得ないことかもしれません。
車椅子用の駐車場 | 233台の駐車場は無料 |
乗船客のための駐車場は無料で、車椅子用の駐車場は屋根まであります。この辺の充実ぶりは、市が関係する施設だからでしょうか。
飛鳥(高砂海運) (19総トン、最大速力23ノット、旅客定員21人) |
桟橋には、セントレア開港時から四日市〜セントレアの不定期便を運行している高砂海運の飛鳥が泊まっていました。
入港するシーワープ 後ろは四日市港ポートビル |
接岸中のシーワープ |
多くの人達が見守る中、セントレアからのシーワープが入港しました。朝の時間帯なので、乗船客は僅かでした
乗船客と見物客で賑う桟橋 |
私が乗船した便の乗船客の多くは、持ち物から判断して、シーワープとセントレア見物の人で、飛行機に乗るためにシーワープを利用した人は少数派です。乗船客以外にも初j就航の船を見学に来た市民も多数いました。また、地元TV局も取材に来ていて、周りの人にインタビューしていました。
シーワープの船内 |
シーワープは定刻から5分遅れで四日市港を出港しました。
この船は”指定席か?自由席か?”で、ちょっとしたトラブルもありました。乗船券には座席番号が書かれていましたが、乗り場で自由席だと言われた人もおり、”私の席は何処なの”ということになりました。幸い約4割くらいの乗船率だったので、大きな問題になりませんでした。でも一体、この船は”自由席?”or”指定席?”
前日は東海地区に強風が吹いていたので、”初日から欠航すると縁起が悪いなあ”と思っていましたが、幸い風は治まり静かな航海となりました。セントレアへの途中には、四日市港に入港待ちの大型船の近くを通ったり、名古屋港へ向かう船を避けたりするので、航海時間の35分は飽きずに過ごすことができます。
折り返しでセントレアから 四日市に向かうシーワープ |
津からのフェニックスが入港して来た |
フェニックス(津エアポートライン) (124総トン、航海速力30ノット、旅客定員108人) |
四日市航路の就航で影響を受けると思われる津エアーポートラインですが、この時入港したフェニックスからを100名を超える乗船客が降りてきました。ほぼ満船状態だったようです。おまけにこちらは、ほとんどが飛行機に乗るための乗船客のようで、津からセントレアへの足として定着していることが窺えます。
セントレアのターミナルは、津行きと四日市行きで建物が分かれています。以前からあった待合所は公共の建物と思っていましたが、津エアポートラインの持ち物だったのですね。
順調そうに見える津航路と新設の四日市航路、果たして両航路ともに成功するでしょうか? 単なる船会社間の競争だけでなく、三重県の主要都市、津市と四日市市の競争でもあります。
新航路を立ち上げたばかりのセラヴィ観光汽船は、名古屋(イタリア村)〜セントレア航路開設も計画しています。こちらは6月就航。船は四日市港の遊覧船”いなば2”を買取り就航させる計画です。