飛鳥(郵船クルーズ) 28,856総トン 全長192.8m 全幅24.7m |
約10年振りに久々に飛鳥に乗船しました。飛鳥の乗船記として初めてで、最後の乗船記になってしまいました。この時期各地で行われるクリスマスクルーズのなかから、日程的に参加しやすく、十分に飛鳥を堪能できるこのコースに予約しました。
金曜日のお昼に出港して、日曜日のお昼に帰ってくるこの日程は、2泊3日のコースとしては最高です。
JR三ノ宮駅からポートライナーで飛鳥の停泊する第4突堤に向かいました。今回は宅配便を使わずスーツケース持参で乗船です。ポートターミナル駅のエスカレータは一機しかなく(上り専用の場合が多い)、おまけに階段が急なので思案しましたが、エスカレータが下り用になっていたためエスカレータを利用できました。以前から感じていますが、この駅は乗船客に親切にはできていません。ポートライナーが開通した頃(1981年)には、外国の客船の来航は少なく、日本の客船も1世代前の船が就航していた頃なので、神戸港から多くのお客さんが乗下船するなんて想像できなかったのかもしれません。
私が子供の頃から客船ターミナルとして慣れ親しんだ第4突堤ですが、まもなく客船ターミナルが中突堤に移る計画になっています。入れ替わりの関西汽船さんふらわあは既に第4突堤から発着しています。
余裕を持ってポートターミナルに着いたので、まだ乗船受付前でしたがスーツケースなどの手荷物は直ぐに預けることができ、身軽な格好で乗船受付を待つことができました。
クリスマスクルーズなので若い人もいるのかなあと思っていましたが、乗船客の中心は熟年世代です。
晴天で六甲山までくっきり | 正面から見た飛鳥 |
乗船してキャビンに入ると既にスーツケースが届いていました。荷物を整理して後ダイニングに行きました。
船内でゆっくり昼食がとれるのが、このクルーズの良いところです。アスカデイリー(船内新聞)を見ると、ダイニングは11時30分からオープンです。乗船開始が12時なのですが、その前に誰か食べていた?
昼食後、ブリッジ上のビスタラウンジで行きました。居心地がよく船が岸壁を離れた後もずっとここにいました。お陰で、セイルアウェイパーティーを体験し損なってしまいました。久しぶりの乗船で、イベントのスケジュールが頭に入っていなかったのが原因です。
乗船客の多くは短時間で入れ替わっていきますが、私はクルーズの多くの時間をビスタラウンジで過ごしたように思います。「飛鳥」と「飛鳥U」を比較した場合、多くの点では「飛鳥U」に軍配が上がると思っていますが、ビスタラウンジに関しては「飛鳥」の方が好きです。「飛鳥U」はちょっと広すぎで落ち着かず、見晴らしも「飛鳥」に劣るように思います。
各テーブルにナプキンとフォークが準備された頃、ティータイムになりました。体重増加を気にしながらも、ついついケーキに手が出てしまいます。クリスタルクルーズも含め、郵船はケーキに力をいれているように思います。
ビスタラウンジではティータイム以外でも、コーヒ、紅茶、ジュースが無料なので、飲んだり、食べたりの繰り返しになってしまいます。
ランチタイムのケーキ(リドカフェ) |
神戸から別府までは太平洋、帰りは瀬戸内海を通る行程です。「今週末は荒れる」との天気予報で、太平洋に出られるのか心配もしていましたが、大阪湾を出ても揺れることもなく穏やかな航海になりました。
大阪湾を南下する | 冬は陽が落ちるのが早い |
16日の夜は夕食から始まりました。「船長主催のカクテルパーティー」はなく残念。以前飛鳥に乗船した時(今回と同じ2泊3日)には、”キャプテンと握手して、記念撮影して” の船ならではのパーティーがあったのですが。最近の飛鳥では省略されているのでしょうか、それとも本クルーズだけのことなのでしょうか?クルーズの伝統として、カクテルパーティは実施してほしいですね。
夕食は帝国ホテルシェフ監修のフルコースディナーですが、ちょっと軽めの食事でした。固定メニューで選択はできません。シェフの紹介やデザートの際にはちょっとした趣向がありましたが、大人し目の演出です。もっとクリスマスらしくお祭り気分があっても良いように思います。
ダイニング入り口の装飾 | スタッフの紹介 |
夜のショーは「サイカワ・ミスティーク」マジックショーです。Saiqawaさんのステージマジックと飛鳥のプロダクションスタッフのダンスを織り交ぜた華やかなショーでした。
この後、ピアノラウンジとビスタラウンジでは、ポールニューマンさんのピアノ演奏と、ヒミグトリオの演奏が行われました。
夜食は23時からダイニングルームで食べられます。麺類、ケーキ、フルーツなどで、小腹を満たすための夜食です。
ヒミグトリオの演奏(ピアノラウンジ) |
別府には朝8時に入港しました。風が強くて、時折雨が降る生憎の天候です。寒いです。岸壁では、音楽演奏などの歓迎行事がありました。冬の金管楽器は冷たいです。ご苦労様。
前方に別府の灯を見ながらモーニングコーヒ | 鶴見岳には雲が懸かっている |
岸壁での歓迎行事 | 別府港接岸中の飛鳥 |
別府では3種類のツアーと、湯布院までの専用バス(有料)、別府鉄輪までのシャトルバス(無料)が用意されています。私はシャトルバスで鉄輪まで行き、ガイドさんの説明を聞きながら鉄輪の温泉街を徒歩で散策する「鉄輪湯けむり散歩」に参加しました。ちょっどこのミニツアーが始まる頃から、霙まじりの雨が激しくなり、強風の寒さの中、説明を聞く耳にも集中できなくなったので、途中でこのツアーを離脱し、近くの公衆温泉に行ってしまいました。
どちらかというと観光客向けの温泉で、観光バスが着くと混雑するとのことでしたが、午前中で入浴客も少なかったので、ゆったり別府の湯を楽しむことができました。温泉から飛鳥に戻るとちょうど昼食時間になり、1食得した気分です。
雨に濡れたリドデッキ | プロムナードデッキ |
さんふらわあ にしき(関西汽船) | さんふらわあ あいぼり(関西汽船) |
さくら(宇和島運輸) |
2日目の夕食も洋食で、スープ、メイン(ビーフ、ポーク、黒鯛)、デザートは選択できます。私のテーブルメイトの反応では、昨夜よりもこの日の夕食の方がが好評だったように思います。
夜のショーは、プロダクションショー「スウィング」で、欧米の客船のショーと引けを取らない内容です。25分間のミニショーでしたが、もっと長い時間見てみたいショーでした。
惜しむ無くは、日本語のショーだったらもっと楽しめるのにと思いました。せっかく日本船籍の船なのですから。東宝や劇団四季などと提携でもすれば、日本語の素晴らしいショーが実現できると思います。検討してくれないでしょうか?
この夜は、マリナーズクラブでSaiquwaさんのテーブルマジックを真近に体験することができました。何か得した気分です。
22時飛鳥は夜の別府を後にしました。マリナーズクラブからは横なぐりの雪が見えます。
別府出港後、国東半島を交わした後からちょっと揺れ始めました。しかし、直ぐに瀬戸内海に入ったので、揺れていた時間は短かったと思います。
翌朝7時頃に瀬戸大橋を通過しました。まだ外は薄暗い状態です。
前方に瀬戸大橋が見える |
ビスタラウンジから見る瀬戸内海が一番。食事時間以外はやっぱりビスタラウンジでした。
午前中にビンゴがあり、しっかり飛鳥の絵の付いたマグカップをGETできました。早めにビンゴになったので、ホールを抜け出しビスタラウンジに戻って来ました。丁度明石海峡に差し掛かりラッキー。
明石海峡を進む |
5.神戸入港
山口、広島では大雪とのニュースが流れていましたが、神戸は良い天気でした。4Fの私は最後の下船順番でしたが、スムーズに下船が進んだようで、あまり待つことなく下船ができました。
スーツケースは船内で宅配の手続きをしてあったので、ターミナルで受け取る手間もなく、直接宅配業者に受け渡されます。
最後の飛鳥に後ろ髪を引かれながらも飛鳥を後にし、新幹線で名古屋に帰りました。新幹線のダイヤは乱れていて、名古屋は雪でした。
晴天の神戸に入港 |
6.キャビン
私のキャビン一番廉価のJクラスでした。カリブ海クルーズが賑わいを見せ始めた頃、「カリブ海のクルーズ客船のキャビンは狭い」と聞かされていましたが、最近私が乗船したカリブ海などで活躍する海外の客船のキャビンはけっして狭くありません。それに比べると飛鳥のキャビンは狭いなあと思います。やっぱり昼間は、片方のベッドを折りたたむ必要がありますね。
飛鳥のバスルームは飛鳥Uに比べて遥かに使い勝手が良いと感じました。広さのせいでしょうか?バスタブの配置がよいためかもしれません。
キャビン内にプラスチックの3段ボックスが用意されていました。ホームセンターでよく売られているやつです。便利だけど飛鳥に似合わないのでは、せめて木製にしてくれれば良いのに。
衛星受信設備が故障とのことで、衛星放送がほとんど写りませんでした。もう売ってしまう船だから修理しないのでしょうか?
私の靴の踵に埃が付いていました。さっき拭いたところなのに。原因はキャビンの床のカーペットにあるようです。静電気の性でしょうか、カーペットの綿くず?が私の靴にくっ付いてくる。
私のキャビン | リースの飾りつけ |