中部国際空港航路
2005/2/18

2月17日に常滑沖に開港した中部国際空港の海のアクセスについて紹介します。

(1)津エアポートライン
(津〜中部国際空港)

岡山に拠点を置く両備運輸が運行する航路。2隻の高速船が1時間に1本の間隔で14往復運行している。
海のアクセスに対してまったくの配慮が無かった関西国際空港とは違って、中部国際空港は海からのアクセスに対しても便利です。
桟橋からエレベータで連絡橋に上がると、そこから空港のチェックインカウンターまでは段差が無く、スーツケースを転がして行けます。船着場としてはそんなに長い距離でもありませんが、動く歩道も利用できます。

桟橋からの屋根付きの通路 高速船のターミナル(中)
常滑海上保安署(右)

2隻の高速船は、カトレアとフェニックス。カトレアは右舷着けで、フェニックスは左舷着けです。
この航路は、料金的にも、時間的にも、陸上の交通機関に対して優位性があるので、十分に期待が持てます。

今回は乗船できませんでしたが、船の外見からの印象では耐航性も問題ない様に感じます。

この日到着した2隻は、平日の早朝のため満船とはいきませんでしたが、そこそこのお客さんが乗船していました。

カトレア
全長:31.45m 幅:8.30m
総トン数:124t 航海速度:30ノット
フェニックス
全長:31.45m 幅:8.30m
総トン数:124t 航海速度:30ノット

(2)伊勢湾フェリー(鳥羽〜常滑)

空港開港より一足早い2月10日から運行されています。従来の鳥羽〜師崎航路の時の1隻体制から1隻増強され、知多丸、伊勢丸の新鋭の2隻で5往復(土、日、祝は6往復)運行している。

知多丸
総トン数2,331トン 全長73.32m
伊勢丸
総トン数2,331トン 全長73.32m

常滑の乗船場の最寄駅は名鉄のりんくう常滑駅で、中部国際空港駅から一つ名古屋寄りの駅です。りんくう常滑駅からフェリー乗り場までは徒歩8分の距離です。未だ、駅とフェリー乗り場しかない殺風景なところです。

名鉄りんくう常滑駅 常滑港の知多丸

常滑港を出港すると直ぐに管制塔やホテルなど空港の中心部が見えて来ます。津エアポートラインの桟橋も見えます。ここからしばらくは速度が制限されていておよそ10ノットくらいで航行します。
空港島の南端をとおり過ぎると、右に舵を切って速度を上げます。18ノットをちょっと超えるくらいで(手元の測定)、鳥羽〜伊良湖航路より若干早めの速度です。

空港島に掛かる橋を背に出港する 出港後直ぐに右手に空港が見える
真ん中は津エアポートラインの桟橋

常滑港を出港後、真南に進路をとおります。途中伊良湖から名古屋へ向かう大型船の航路を横切りますが、残念ながらこの日は大型船に遭遇できませんでした。航路のクライマックスは、二見浦を右手に見た後、小島の間を直角に曲がるスリリングな航路を経て鳥羽港に入港します。鳥羽〜伊良湖航路とはまったく異なる航路を通るので、この航路も楽しめます。

鳥羽入港前には、小島の間を縫って走る 鳥羽港着岸
鳥羽港に係船されている船はなし

乗船した感想は、乗船客も車両の数もちょっと少なすぎるように思います。この航路は観光中心の航路だと思うので、平日は少なくても当たり前かもしれませんが、それでも少ないです。増強した1隻分の需要増加が見込めるでしょうか。ちょっと心配です。

伊勢湾フェリーは、徒歩客のために空港ターミナルと鳥羽駅を結ぶリムジンカーを運行しています。空港からリムジンバスでフェリーに乗り込み、鳥羽では船内でリムジンバスに乗り込むとそのまま駅まで行ってくれます。通常の連絡バスと異なり、港での荷物の積み下ろしの必要がなく、便利なシステムだと思います。他のフェリー会社でも採用してほしいシステムです。但し、私の乗った便では無人のリムジンバスが走り去って行きました。残念〜。

ちょっと寂しいカーデッキ フェリーから直接鳥羽駅に向かうリムジンバス

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