世界の客船群に向かって、日の丸を掲げた日本製客船群が誕生。
大きくそして素敵なプロポーションの船影がぞくぞくと発表され「ヤッター」「サスガ」このニュースを知って両手を上げて叫んだものだ。平成元年、次々とおせあにっくぐれいす、数日を得ずしてふじ丸、にっぽん丸、おりえんとびいなずe t c、併しすぐにびっくり、従来のぶらじる丸、あるぜんちな丸、コーラル・プリンセス号に比べてグレイドアップ船賃が何倍も跳ね上がっていた。
◇「飛鳥」礼賛
「クリスタル・ハーモニー」で、これは世界如何なるクルーズ船と比して充分いけると思った。
同じオーナーの日本人パッセンジャー向け「飛鳥」、ハード面の設備、これまた世界のハイクレードのクルーズ船と同じ感じだった。テストクルーズVo y‐No 7,名古屋・神戸往復とデピュークルーズVoy‐No 8,香港往復に参加、外人のクル一が至るところでサービス。とうとう日本客船も世界的水準に到着。わがままかっての日本人パッセンジャーを何処までさばき切れるか。「飛鳥」礼賛の影にクルーとクルーそしてパッセンジャーの歯車は噛み合うか。「ロイヤルバイキング・スター」できたえ「クリスタル・ハーモニー」できたえたベテランのクルーがダイニングでガッチャンガラガラ沢山の食器を壊した。キッチンとの境のドアが一つでの出入り、横浜の大学教授の母堂の高価な和服に大皿が傾きルーがベッタリ。どうして。まだ日本人クルーと外国人クルーとの和が整っていなかったと見た。QE2のソーシャル・ディレクターが本船では売り子(コレクションマネージャ)人材を揃えている。ホテルオオクラのコック料理チョイスなし。船内ポートショップの販売不手際。停船中のダイニングは席指定、これをフリーシッテインダにしてゲスト参加は出来ないものか。開いているはずのバーが閉まっていたり、午後3時までお酒が飲めない、これでは自販器が欲しくなる、馴れないと自由きままのルームサービスにパッセンジャーは戸惑い。人材を揃えながらソフト面では・・・。
◇お金を取る側の努力
縁あって「ソングオブフラワー」の済州島クルーズに乗船。船が小さくすべてがこじんまり、ボクは5つ星プラスアルファとまでは採点をあげられないと評定。キャビンスチュワーデスはデンマークの御婦人、よく訓練されていた、本船で一番感激したのはダイニングでのメニューの解説だった、更にオーダー以外はバイキング式、お酒は各種無料勿論年代ものの有料も備えている。この船には郵船クルーズの幹部が「研修です」と乗船。「飛鳥」を6つ星に、この努力が「飛鳥」を高揚。8月にうちのフラウが「飛鳥」に乗って持ちかえったメニュ一は活字が一杯にぎやかなチョイススタイル、船内スナップショットも馴れないフラウはちゃんと買ってきた。やっとソフト面にも生き生きの感が。
◇コーラル・プリンセス号
この船名を知らないパッセンジャーは少なかろう、1971年就航以来わずか1万トンに満たないながら18年間約16万人の日本人を乗せ極東近海をボヤージ。学生、青年老幼男女正に海事普及、外国船で有りながら低料金での日本発着外国行きのパイオニア的存在、ボクはこの英国船籍のコーラル・プリンセス号に勲章をあげたいと讃えたことだった。郵船はこの船を呑み込んで「飛鳥」を新造したといっても過言ではあるまい。ボクはVo y‐3からサヨナラパーティ(平成元年11月)まで、プロムナードデッキから船底の各グレードを数回ずつ数えきれない程クルーズした。料金はワンナイト1万円前後から始まり手頃だった。今もシンガポール起点の極東で「コーラ・プリンセス号」として活躍している。
◇「飛鳥」のオーナー日本郵船に望みたい
世界の船旅のメッカ、カリブ海に競う客船群は、フォーマルの高級客船群とカジュアルな平服の客船群と二つに別れている。ノーチップ制にはかえって日本人のボクの方が驚いてしまった。「ソングオブフラワー」でお目にかかった郵船クルーズの幹部に「コーラル・プリンセスのような客船を是非企画して下さい」と提言。ボクは今年「飛鳥」「ソング・オプ・フラワー」の他自由気儘、広くてゆったり低料金の大型カーフェリー6隻でエンジョイ、外航客船を我慢した。
◇「飛鳥」「クリスタル・ハーモニー」に欲しいもの
1.郵便局設置
日本の切手で、日本の風景印で船内から発信できないか。ロイヤルバイキング客船、旧ソ連客船群その他沢山の外国は自国の郵便局を開設PAQUEBOT(フランス語の由)のスタンプを押して自国の切手を貼って。(外国航路の場合)外貨の獲得にもつながり「飛鳥」の海事普及になると思う。
2.銀行の出張所
QE2には銀行出張所があり、プルーフやミントコイン記念コインが買える。パッセンジャーに意外と多いコインマニア。
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