ふなむしのビデオ・コレクション

(客船が舞台となった映画)

インターネットの利用により、一般の店では置いていないようなマイナーなビデオでも簡単に購入できるようになりました。ここに紹介するビデオ(VHS、DVD)は、ここ数年の間にインターネットショッピングやオークションで購入したビデオです。

題名

製作年

登場する客船

(1)

めぐり逢い

1957年

コンステチューション

(2)
最後の航海 1960年

イル・ド・フランス

(3)
ポセイドン・アドベンチャー 1972年 クィーン・メリー
(3)−1 ポセイドン・アドベンチャー 2005年 −−−
(4)
ジャガーノート

1974年

ハンブルグ
->マキシムゴーリキー
(5)
刑事コロンボ 歌声の消えた海 1975年 スピリット・オブ・ロンドン
->サン・プリンセス
->マジェステック
->サザーン・クロス
->フラメンコ
->エリジアン・フラメンコ
->ニュー・フラメンコ
->フラメンコT
(6)
さすらいの航海 1976年 イルピニア
(7)
レイズ・ザ・タイタニック 1980年 サンタローザ
->アテネ
(8)
5人のテーブル 1983年 ビスタフィヨルド
->カロニア
->サガ・ルビー
(9)
カリブは最高 1997年 ホメリック
->ウェステルダム
->コスタ・ヨーロッパ
->トムソン・ドリーム
(10)
スピード2 1997年 シーボーン・レジェンド
(11)
タイタニック 1997年 −−−
(12)
ザ・グリード 1998年 −−−
(13)
愛は波の彼方に 1999年 >ファッシネーション
->カーニバル・ファッシネーション
(14)
海の上のピアニスト 1999年 Lessjzavodsk(貨物船)
(15)
ゴースト・シップ 2002年 −−−
(16) ボヤージオブテラー 1998年 −−−
(17) シージャック アキレ・ラウロ号 恐怖の航海 1990年 アキレラウロ

(1)「めぐり逢い」
  (1957年製作)

メグ・ライアンとトム・ハンクス主演の「めぐり逢えたら」で、メグ・ライアンがエンパイヤ・ステートビルに登る時、エレベータ乗り場で警備員との会話に出てくるのがこの映画です。

監督:レオ・マッケリー 出演:ケイリー・グラント、デボラ・カー
20世紀FOX・ホームエンターテイメント・ジャパン FTS-1240 (VHS)

【筋書き】

互いに婚約者を持つ男女が船上で恋に落ちる。もし、気が変わらなかったら6ヶ月後にエンパイヤステートビルの展望台で逢おうと約束する。

【印象的なシーン】

寄港地でケイリー・グラントとデボラ・カーがケイリー・グラントの祖母の家を訪ねます。祖母の弾くピアノに合わせデボラ・カーがテーマ曲を口ずさみ、二人の愛が深まる映画の中でも山場のシーン。港からは出港間近を告げる汽笛が聞こえて来る。

【映画で使用された客船】

アメリカン・エクスポート・ラインズの「コンステチューション」が映画の舞台。「コンステチューション」と同型船「インディペンデンス」の2隻は戦後アメリカで建造された最大の客船として、1951年 アメリカ〜地中海航路に就航しました。1981年からはアメリカン・ハワイ・クルージズ社のハワイ諸島巡りに就航しました。引退後、解体先のインドへ曳航中沈没。
船の全景を映した航走シーンとニューヨーク入港のシーン以外は、ほとんどセットでの撮影と思われます。船が舞台の映画ではありますが、「コンステチューション」がどんな船かを伺い知ることはできません。


(2)「LAST VOYAGE(最後の航海)」
  (1960年製作)

以前、テレビでよく放映されていた映画ですが、最近テレビで見る機会がありません。このビデオは日本版がなく英語版(日本語字幕なし)を購入しました。
今ではポピューラーとなったビンゴゲームですが、私がビンゴゲームを知ったのは、この映画ではなかったかと思います。

監督:アンドリュー・L・ストーン 出演:ロバート・スタック、ドロシー・マローン、ジョージ・サンダース
MGM/UA HOME VIDEO M201193 (VHS)

【筋書き】

太平洋航路の老朽船 CLARIDON号 で火災が発生した。火災は消し止めたが、その影響でボイラーの調整弁が効かなくなり、ボイラーが大爆発。船体中央に上下に貫く大穴が空いてしまう。爆発の衝撃で傷んだ船体もやがて裂け、船は浸水沈没して行く。ボイラー室の真上のキャビンでは、女性が鋼材に挟まり脱出できなくなっている。

【映画で使用された客船】

フレンチ・ラインの「イル・ド・フランス」(1927年建造 43,153トン)が映画に使用されました。1958年大西洋航路から引退後、日本の船会社に引き取られ日の丸を掲げて「フランス丸」として、大阪に向かいました。その後、この映画の撮影が決まり、大阪湾で実際に船を沈めて撮影後、引き上げられスクラップとなりました。(「豪華客船物語」松井邦雄著 六興出版)

【印象的なシーン】

ほとんどのシーンが、「イル・ド・フランス」船内で撮影されているのではないでしょうか。ブリッジやエンジンルームの機器、計器類が並んで様子を興味深く見る事ができます。高い天井の食堂は実物でしょうか?
船がいよいよ沈没となった時、爆発で裂けた一番煙突が倒れます。この空撮シーンはリアルで、特撮やCGで表すことができない迫真感があります。「タイタニック」のような派手さはありませんが、本物の船を使ったシーンは見応えがあります。


(3)「ポセイドン・アドベンチャー」
  (1972年製作)

ふなむしが初めて観に行った(親に連れられてではなく)のが、この映画でした。

監督:ロナルド・ニーム 出演:ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、シェリー・ウィンタース
CBS/FOXビデオ CFT-1058(VHS モノラル録音)

【筋書き】

大晦日の夜、地中海を航行中の老朽客船「ポセイドン号」が、海底地震による大津波で転覆する。生存者10名が牧師を先頭に、逆さまになった船内を船底に向け脱出を図る。

【印象的なシーン】

タイトルバックの航行シーンは、明らかに「模型の船」。しかし、この当時の技術ではやむを得なかったのかもしれません。上下逆さまになった大食堂に海水がなだれ込むシーンは圧巻。もちろんこのシーンはセット。

【映画で使用された客船】

ロサンジェルスに係留中の「クィーンメリー」を使用して撮影がおこなわれました。映画に登場する「ポセイドン号」は、「クィーンメリー」をモデルに想像された船です。
「クィーンメリー」は、史上最も有名な客船の一隻。1936年建造、80,774総トン、全長310.5m、全幅36m。1967年引退後は、ロサンジェルス・ロングビーチに係留され、ホテル兼アミューズメント施設として使用されています。数年前、日本に曳航して洋上ホテルとして使用するとの噂話もありましたが、その話しも消えたようです。


(3)-1「ポセイドン・アドベンチャー」
  (2005年製作)

「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年製作)でもなく、「ポセイドン」(2006年製作)でもない、もう一つの「ポセイドン・アドベンチャー」です。アメリカのTV映画です。

監督:ジョン・ハッチ 出演:アダム・ボールドウィン、ルトガー・ハウアー、スティーブ・グッテンバーグ
日活DVD DVF-119

【筋書き】

「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年製作)と同様に転覆した客船からの脱出劇ですが、転覆の原因はテロリストが仕掛けた爆弾の爆発です。

【他の作品と比べて】

大津波よりもテロリストの爆破の方が現実味があります。筋書き的にはこの作品が一番良いと思います。転覆までには、客船の船内の様子がそこそこ映されているし、救助隊の救助活動もあって、映画に広がりがあります。

この脚本で映画化していれば、一番良い作品に仕上がったのではないでしょうか。
【映画で使用された客船】
DVDのジャケットの絵は明らかにクリスタルクルーズの客船ですが、この映画に登場する SSポセイドン号はCGで造られて架空の客船です。
13万トンということになっているので、ヴォイジャー・オブ・ザ・シーズ クラスになりますが、あまり格好良くありません。「ポセイドン」(2006年)の船のような先進的な船形でもありません。
航走シーンでは、高さ方向に間延びした感じを受けました。というようにCGはあまり良い出来ではありません。また、セットのブリッジも貧祖です。

(4)「ジャガーノート」
  (1974年製作)

「ハンブルグ」時代も、「マキシム・ゴーリキー」の時代にも、神戸港でこの船を見たことがあります。

監督:リチャード・レスター 出演:リチャード・ハリス、オマー・シャリフ、デビッド・ヘミングス
WARNER HOME VIDEO WV-99455 (1991 VHS)

【筋書き】

悪天候の北大西洋を航行中の「ブリタニック号」に時限爆弾が仕掛けられ、軍の爆弾処理隊員が大揺れの船に乗りこみ、時限装置解除に挑む。

【印象的なシーン】

荒天の中、バルバスバウが見え隠れする航走シーンは迫力があります。荒天のため、食事に来る人が少なくなって食堂も閑散としています。おそらく、「ふなむしのページ」を御覧の皆様なら、平気で食事を採っていることでしょう。

【映画で使用された客船】

ドイツ客船「ハンブルグ」がこの映画の舞台です。「ハンゼアテック」と改名された後、ソ連に売却され「マキシム・ゴーリキー」となりました。
映画が撮影された1974年は、ソ連に売却された時期に一致します。同じ頃、日本の海運会社に売却されるとの噂もありました。もし実現していたら、日本の戦後初の本格的クルーズ客船になっていたかもしれません。
「ハンブルグ」時代にも「マキシム・ゴーリキー」となった後も日本を訪れています。
「マキシム・ゴーリキー」は、米ソ冷戦終結を宣言した1989年の米ソ首脳会談の会議場となったことでも有名です。また、北極圏で氷山にぶつかったこともあり、話題に登ることが多い客船です。 主にチャーターで運行されていたようです。 2009年解体。


(5)刑事コロンボ「歌声の消えた海」
  (1975年製作)

コロンボの服装がいつものコートからスーツに変わっています。しかしスーツ姿はメキシコクルーズに相応しくありません。事件が解決した後、ようやくアロハシャツになりました。

監督:ベン・ジャラザ 出演:ピーター・フォーク、ロバート・ボーン
ユニーバサル・ピクチャーズ・ジャパン UJSD-01051 (2002 DVD)

【筋書き】

”かみさん”が当選したクイズの賞品で、コロンボ夫妻がメキシコクルーズに乗船する。船内で発生した女性歌手の殺人事件を鑑識係りなしに解決する。

【映画で使用された客船】

プリンセスクルーズの「サン・プリンセス」がこのドラマの舞台。1972年に「スピリット・オブ・ロンドン」として建造されたが、アメリカ人に船名が不評で直ぐに改名されたとのこと。その後、所属会社/船名が何度も変わっている。 2010年解体

【印象的なシーン】

デッキでのシーンが多いドラマです。展望ラウンジなどの様子も良く分かります。殺人の現場はキャビンですが、現在の客船と比べるとかなり簡素なキャビンです。


(6)「さすらいの航海」
  (1976年製作)

全体に暗い感じの映画です。エンディングに登場人物のその後の運命が紹介され、いっそう重い気分になります。

監督:スチュアート・ローゼンバーグ 出演:フェイ・ダナウェイ、オスカー・ウェルナー、オーソン・ウェルズ
東北新社ホームビデオ VZ-1227 (1986 VHS)

【筋書き】

第二次世界大戦直前に実際に起こった出来事を物語にした映画です。1939年5月ユダヤ人迫害が進むドイツのハンブルク港を937人のユダヤ人乗客を乗せて「セントルイス号」はキューバに向けて出港しました。しかし、キューバでは乗客の上陸を拒否され、他に受け入れてくれる国もなく、再びハンブルクへ戻る羽目になりました。この時期、大量のユダヤ人の出国をナチスが簡単に認めるはずもなく、ナチスのプロパガンダに利用された航海でした。

【映画の中でのシーン】

こういう状況下での航海ながら、映画のシーンに出てくる食事は内容は良く、ダンスパーティーやマスカレードもあり、乗船客の境遇やその後の運命を考えなければ悪くないクルーズです。

【映画に使用された客船】

イタリアの地中海クルーズに就航していた「イルピニア」がこの映画で「セントルイス」として使用されました。1929年フランス客船「カンパナ」として建造され、建造当時は三本煙突のタービン船だったとのことです。映画撮影時の「イルピニア」は一本煙突のディーゼル船に換装されていました。映画では、二本煙突の「セントルイス」に似せて無理やりダミー煙突が追加されたため、ニ本煙突の前後位置間隔のバランスが悪く、不格好になってしまいました。1981年頃引退しています。


(7)「レイズ・ザ・タイタニック」
  (1980年製作)

「新防衛システムで必要となる放射性金属がタイタニック号とともに大西洋に沈んでいる。」が現実の事なら、アメリカはタイタニック引き揚げもやりかねない。そんな世の中です。

監督:ジェリー・ジェームソン 出演:ジェーソン・ロバーズ、リチャード・ジョーダン、アレック・ギネス
東北新社ホームビデオ VZ-824 (VHS)

【筋書き】

新防衛システムで必要となる放射性金属がタイタニック号とともに大西洋に沈んでいることが分かり、アメリカ海軍は、この金属をタイタニック号ごと浮上、回収する作戦をたてる。

【印象的なシーン】

無事浮揚を果たしたタイタニック号はタグボートに曳かれ、多くのヨットやボートの伴走の中ニューヨーク港に入港します。ハドソン河畔に集まった大勢の市民から大歓迎を受けます。沈没前に外され、元乗組員によって保存されていたホワイトスターラインの旗が船尾に翻っています。
この場面は、赤錆たタイタニック号とニューヨーク港の背景が合成されてできていますが、ニューヨークの背景はおそらく1976年のアメリカ建国200周年の帆船パレードの映像と思われます。テロで崩壊した世界貿易センターの姿も写っています。

【タイタニックは、なぜ浮上できた】

実際にタイタニック号の沈没位置が確定できたのが1985年で、この映画が製作された1980年にはまだ沈没位置は確定できていません。

映画の浮上計画は、タイタニック号の位置を確認することから始まります。その際、タイタニック号の第2煙突が折れて無くなっていたことを加味して沈没位置を再計算することが、沈没地点発見の大きなポイントとなっています。逆に言えば、タイタニック号の損傷は氷山との衝突による船体の亀裂と第2煙突のみであると、この映画ではなっています。
船体の穴を塞いで浮力材を船体に注入し、さらにガスバルーンを船体に付けることにより浮上が可能となる設定です。しかし事実はデュカップリオの映画「タイタニック」に映されたように沈没の際船体が折れているので、浮上などとてもできる話ではありません。

【映画に使用された客船】

「栄光のオーシャンライナー」(ワールドフォトプレス社)によると、ギリシャ客船「アテネ」(元アメリカ グレース・ライン「サンタローザ」1931年建造)がこの映画の撮影に使用されたとのこと。

但し、この映画のタイタニック号は赤錆た船体なので、今一つスケール感覚がなく、どのシーンに「アテネ」が使用されているのかよく分かりません。「これは本物の船を使った」と確信できるシーンは、遠距離真横から全景を映した短いカットが唯一あるのみでした。


(8)「5人のテーブル」 
  (1983年製作)

この映画の舞台となった「ビスタフィヨルド」は見たことがありませんが、同型の「サガフィヨルド」は、何度か日本を訪問し、私も神戸港で見たことがあります。私の憧れの船の中の一隻でした。

監督:ロバート・リーバーマン 出演:ジョン・ボイド、リチャード・クレンナ、ミリー・パーキンス
松竹CBS/FOXビデオ 7043-13 (1986 VHS)

【筋書き】

離婚後、妻の下で暮らす3人の子供と過ごせる年に一度のチャンスに、エジプトまでの「ビスタフィヨルド」地中海クルーズに出かける。

旅行中、子供たちの帰りを待つ元妻が事故で亡くなったことを知る。子供達を引き取るべきか、今の父親との豊かな生活を守ってあげるべきなのか、父親は悩む。

【映画の中でのシーン】

「5人のテーブル」の題名が示すように、船のレストランでのシーンが多い映画です。トン数のわりには大きくゆったりしたレストランで、ユニークなデザインの柱が特徴です。レストランの入口には、「浅間丸」型と思われる客船の模型が展示されています。

【舞台となった客船】

ノルウェー客船「ビスタフィヨルド」(24,492トン 1973年建造)がこの映画の舞台です。
最近の船にはない、客船らしい落ち着いた船型は、航走シーンでも美しいシルエットを映しています。


(9)「OUT to SEA」
   (カリブは最高)
   (1997年製作)

名古屋地区では、女性映画特集(本映画は、監督が女性)として公共のホールで上映されました。

監督:MARTHA COOLIDGE 出演:ジャックレモン、ウォルターマッソー
FOX HOME VIDEO 0610530 (VHS USA版 日本語字幕なし)

【筋書き】

ジャックレモンとウォルターマッソーが、お金持ちの独身女性を求めて、カリブ海クルーズに乗船する。ただし、乗船料を浮かすため、ダンスホストとして乗船した。

【舞台となった客船】

元ホランド・アメリカ・ラインのウェステルダム(53,872トン 1986年建造)がこの映画の舞台。


(10)「スピード2」
  (1997年製作)

映画内ではカジュアルな雰囲気でしたが、シーボーンクルーズはサービスも料金もハイクラスな船。ちょっと手が届きませんが、いつかは乗ってみたい船です。でも、その時にはシージャックはご免こうむります。

監督:ヤン・デ・ボン 出演:サンドラ・ブロック、ジェイソン・パトリック、ウィレム・デフォー
20世紀FOX・ホームエンターテイメント・ジャパン FXBD-6100(DVD)

【筋書き】

アレックスとアニーの2人がカリブ海クルーズに乗船する。船内で開催された宝石ショーの宝石奪取を狙うコンピュータシステム技師が船内各所に爆弾を仕掛け、シージャックを図る。

【映画の中でのシーン】

客船ファンにとっては、筋書きに関係なく画像を見ているだけでも楽しめる映画です。この映画の山場、タンカーと客船の激突シーンは、実物大の模型を作成したとのこと。タンカーのブリッジで乗組員が見ていた「眼下の敵」は私の好きな映画の一つです。

【舞台となった客船】

シーボーンクルーズのシーボーン・レジェンド(9,975トン 1992年)がこの船の舞台。シーボーンクルーズは、小型のハイクラス客船を運航しており、レジェンドもその一隻。この船では、アレックスのようなラフな格好で夕食の席につく人はいないと思います。数年前日本にも来訪したことがあります。


(11)「タイタニック」
  (1997年製作)

客船の沈没という縁起の悪いストーリーにもかかわらず、この映画は北米のクルーズ業界にとってポジティブに働いたようです。

監督:ジェームズ・キャメロン 出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット
20世紀FOX・ホームエンターテイメント・ジャパン FXBD-421(DVD)

【筋書き】

アメリカの鉄鋼王の婚約者ローズとポーカーで勝って乗船券を得たジャックが「タイタニック」船上で恋に落ちる。しかし、乗船している「タイタニック」は氷山にぶつかり1,523人の命と共に海底に没する。

【映画の中でのシーン】

航海シーンのCGのリアルさには驚かされますが、CGでない実写シーンに登場する内装でも「タイタニック」の豪華さを伺い知ることができます。ジャックとローズが待ち合わせに使った一等船客用大階段もその一つです。先日乗船した「スタープリンセス」のフォーマルディには船内の各所で写真撮影のコーナが設けられていましたが、一番人気の背景は「タイタニック」の大階段でした。


(12)「ザ・グリード」
  (1998年製作)

モンスターパニックムービーとしては、なかなかよくできた映画ですが、「客船」ものとは言えないかもしれません。

監督:スティーブン・ソマーズ 出演:トリート・ウィリアムス、ファムケ・ヤンセン
パイオニアLDC PIBF-91122(DVD)

【筋書き】

採算の取れる見込みのない客船「アルゴノーティカ」号を保険金目当てに沈没させようとする。しかし、撃沈の任務を受け魚雷を積んで南シナ海に向かった高速艇が見たものは、謎の海洋生物に襲われ無人となった「アルゴノーティカ」号だった。

【映画の中に登場する船】

映画の設定が南シナ海なので、船内のアトラクションやラウンジの様子もオリエンタルな物です。船の外観が写っているシーンがありますが、夜間の遠景のみで、実写ではないものと思われます。船の大きさや雰囲気からスーパースターレオ、ヴァーゴがこの客船のイメージに近い船です。


(13)「愛は波の彼方に」
  (1999年製作)

典型的なコメディータッチの香港映画。「タイタニック」の後に作成された作品で、香港版ジャックとローズも登場する。

監督:ハーマン・ヤウ 出演:アンディ・ラウ、石田ひかり、アンソニー・ウォン
アートポート APR-0039 (VHS)

【筋書き】

香港の大富豪の子息が、親に押し付けられた婚約者とお供を引き連れカリブ海クルーズに出掛ける。二人の中は結婚に結び付かないが、互いに別の相手を見つけハッピーエンドとなる。

【映画の中でのシーン】

ほとんどが「ファッシネーション」船内でのロケ。ブリッジや機関室、ギャレーの紹介の場面があったり、船内のショーを映した場面がある。カーニバルらしいキンキラキンさも良くわかる。
デッキや、上陸地で現地の音楽に合わせて踊るシーンは、エキストラの数が少なく盛り上がりに欠ける。

【舞台になった客船】

カーニバルクルーズの現役客船「ファッシネーション」が、そのまままの名前で出ている。
1994年就航 総トン数70,000トン


(14)「海の上のピアニスト」
  (1999年製作)

これは、今から約100年前の物語り。主人公の名前は "1900"。

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 出演:ティム・ロス、プルート・テイラー・ヴィンス
CICビクタービデオ JSL40109 (VHS)

【筋書き】

船上で移民の母親から生まれ、置き去りに去れ、その後一度も船を降りることのなかったピアニストの物語り。

【映画の中でのシーン】

大西洋を渡り、最初に自由の女神を見つけた乗船客が「アメリカ!」と叫ぶ。そして、デッキの全員が手を振り、歓声をあげる。
大荒れの海、激しく揺れる船内のホールでピアノを演奏する"1900"。ストッパーを外したピアノは演奏しながらホール内を走り回る。ガラスの壁を破り、廊下を突っ走り、最後にキャプテンの部屋にピアノごと飛び込む。

【映画に使用された船】

1960年ポーランドで建造された貨物船Lessjzavodskが、映画の中でヴァージニア号として登場します。ウクライナ軍水兵の訓練用として係船されたLessjzavodskを改造自由の許可を得て撮影に使用しました。


(15)「ゴースト・シップ」
   (2002年製作)

冒頭の殺戮シーンは気持ちが悪い。子供にはお勧めできない映画です。

監督:スティーブ・ベック 出演:ガブリエル・バーン、ジュリアナ・マルグリース
ワーナホームビデオ DL-23293(DVD)

【筋書き】

一攫千金を目指して、サルベージ部隊が向かった謎の大型客船は、40年前に消息を絶ったアントニオ・グラーザ号だった。朽ち果てた客船には莫大な金塊があった。この金塊が遭難の原因だった。

【映画の中に登場する船】

撮影に使用された船は、全長18mのミニチュア船。現役時の綺麗な船体 と 朽ち果てて赤錆の出たシーンをこのミニチュア船1隻で撮影しています。模型製作には1950年当時のイタリア客船を参考にしたとのこと。1本煙突の流麗な船体は、アンドレア・ドリア か レオナルド・ダ・ヴィンチを想像させます。

映画の最後のシーンで、海に漂う主人公を助けあげる客船が登場します。残念ながら船名が分かりません。NCLのNORWEGIAN DREAMクラスかなあと思っています。ブリッジの下にラウンジ風の大きな窓が並んでいる点がNORWEGIAN DREAMと一致しませんが、これはCGで修正したとの判断の結果です。



(16)「ボヤージオブテラー」
  (1998年製作)

世界を巡るクルーズ客船は、未知のウィルスを持ち込む恐れがあります。 クルーズ船でのノロウィルス感染はニュースでしばしば見かけます。

監督:ブライアン・トレンチャード・スミス 出演:リンゼイ・ワグナー、マイケル・アイアンサイド
エスピーオー OPS-5241(VHS)

【筋書き】

突然死したクルーの一人からエボラタイプのウィルスが発見され、空気感染で船内に急速に蔓延する。国内へのウィルス侵入を阻止したい政府は潜水艦に撃沈命令を出す。

【映画の中に登場する船】

撮影に使用された船は、2万トンクラスの客船と思われます(船名不明)。 船の全景を映すシーンは、明らかな模型で船型も異なります。 おまけにビデオのジャケットの写真はQE2です。



(17)「シージャック アキレ・ラウロ号 恐怖の航海」
  (1990年製作)

実話をリアルに再現。 クルーズ客船のセキュリティは厳しくなったが、世界各地でテロが発生する今日、再びシージャックが発生しても不思議ではない。

監督:アルベルト・ネグリン 出演:バート・ランカスター、エヴァ・マリー・セイント
ニューセレクト NSV-2140(VHS)

【筋書き】

1985年10月7日 エジプトに向かうアキレ・ラウロ号がPLM(パレスチナ解放戦線)にシージャックされた。彼らの目的は、イスラエル政府に捕らえられた仲間との人質交換。 船はシリアへ向かうが、要求が聞き入れなかったため、乗客の一人を殺害。

【映画の中に登場する船】

事件の舞台となったアキレ・ラウロ号そのものが撮影に使用されました。1947年 Willem Ruysとして就航。 1964年アキレ・ラインに移籍し、アキレ・ラウロに改名。 1994年12月2日 火災により沈没。 1978年に日本にもやってきましたが、エンジン故障と修理で日程が大幅に変更になった記憶があります。


==>ふなむしのページ