新聞ひろいよみSHIPS’80

大久保敏治

1.7 ソ連客船,”オルガアンドロスカヤ”
(4,000トン)座礁

第8回東海洋上セミナーの帰り,7日AM4時半頃名古屋港で座礁。海底が平らな砂で干潮から満潮になる潮だったところから2時間後に自力で離礁ケガ人はなかった。

1.11 大洋フェリー”さんふらわあ”衝突
11日AM0時40分頃来島海峡西口で”さんふらわあ”とパナマ船籍貨物船”ナンウ”(6,926トン)が接触した。フェリーは右げん中央トラック甲板と上甲板の間に長さ4.1m,巾1.6mへこんだが乗客,車両とも無事。両船は運航に支障なく数時間遅れて大阪に向った。原因は”さんふらわあ”が”ナンウ”を追い越そうとしたさい接触したらしい。

1.22 新日本海フェリー”すずらん”救助
佐渡沖で火災沈没した”アレックス”(2,992トン)の乗組員2人を救助した。

2.29 伊勢湾フェリー値上げ申請
鳥羽-伊良湖,烏羽-師崎,両航路の運賃値上げを東海海運局に申請した。同社は53年6月に値上げして以来重油が2.5倍に,省エネで関東方面の車の利用が減少(今年1月に前年同期の87%になった)などが大きな理由。

3.27 瀬戸内海のフェリー9航路値上げ
大阪高知特急フェリー:大阪−高知、南海フェリー:和歌山−小松島、共同汽船,共正汽船:徳島−深日、共同汽船,共正汽船,関西汽船:大阪−徳島、神戸−徳島、共同汽船:大阪−小松島、大阪−洲本、室戸汽船:甲浦−神戸、宇高国道フェリー:宇野−高松旅客運賃の値上げ率は27.1%〜18.2%。いずれも53年5月以来1年10ケ月ぶりの値上げ。

2.27 中国でフェリー遭難
広東のタグフエリー(引き船客船)”曙光401号”が遭難沈没した。26日12時,同号は広州から開平県三埠頭に向い,27日AM2時15分開平県ひょう江に達した時,雷を伴う暴風雨に遭い,すぐ沈没した。船は乗客453人,船員31人を乗せていた。これまでに確認されたところによると死亡,行方不明は乗客276人,船員8人となっている。

4.13 タイでフェリー転覆
タイ,パタヤ沖で13日満員のフェリーボートが転覆。14日現在11人が行方不明となっている。

4.18 中国向け起重機船完成
初仕事は”阿波丸”引き揚げ石川島播磨重工業愛知工場で起重機船”大力号”(8,800トン)が完成,5月中旬に引き渡される。同工場によると,”大力号”の最初の仕事に日本郵船の貨客船”阿波丸”の引き揚げの予定。”阿波丸”は東南アジアの在留邦人ら2,045人を乗せ故国に向う途中,昭和20年4月1日夜中国福建省平潭県沖の台湾海峡で,米軍潜水艦の魚雷を受け沈没した。助かったのは船員1人だけ,事件後”阿波丸”には軍需物資のスズのほか,金,ダイヤなど1兆円もの貨物を積んでいたといううわさが広がった。

4.22 フィリピンで客船沈没
マニラの南約200キロのミンドロ島近くのダフラス海峡で22日夜,ネグロス船舶所属の内航客船”ドン・ファン”(1,372トン)の左げんにタンカーが衝突,同船は間もなく沈没した。”ドン・ファン”はマニラから中部ネグロス島のパコロドに向う途中だった。116名の遺体を収容,888人を救助したが実際の乗客数は不明(定員は約900人)で行方不明の数もわからない。

5.16 関西汽船”あるごう”買い入れ
関西汽船が16日,太平洋沿海フェリーの,”あるごう”(7,000トン)を買い入れる方針を明らかにした。これは関西汽船が以前から検討していた大阪−別府航路への大型フェリー投入計画の一環で当面用船の形で,”あるごう”を借り受け、その後時期を見て正式に買い上げる予定。”あるごう”は3月まで名古屋−大分に就航していたが,同航路休止に伴い4月末から北海道航路に転換している。

5.31 20社,30航路の運賃値上げ
日本カーフェリー,日本高速フェリー,関西汽船,新日本海フェリー,大洋フェリー,広島グリーンフェリー,阪九フェリー,名門フェリー,ダイヤモンドフェリーの計19航路と東海汽船の11航路

6.5 名鉄海上観光船,”とき”就航
河和-日間賀島-師崎(愛知県)に新造高速船”とき”(50トン,長さ18m,定員86人,速力24ノット)が就航。同型船2隻も7月中に就航させる予定。

8.7 フェリー運賃値上げ
新東日本フェリー,太平洋沿海フェリー,日本沿海フェリーの3社。3社とも1年半ぶりの値上げ。

8.16 ”タイタニック”発見
68年前に大西洋に没んだ悲劇の客船”タイタニック”の沈没場所をほぼ突きとめたもようです。

8.19 ”ノルウェー”エンジントラブル
カリブ海で19日,世界最大の客船”ノルウェー”がエンジントラブルを起こして立ち往生した。同日夜になって発電機は動き出したものの自力航海の見通しは立っていない。同船はマイアミからカリブ海のバージン諸島やプエルトリコを巡る2週間の航海の途中で乗客1,600人,乗り組み員840人が乗っている。

8.22 メキシコでフェリー沈没
メキシコのカンペチェ州ジウダ・デル・カルメン島の沖で100人前後を乗せたフェリーが沈没。

10.4 ”プリンセンダム”炎上
4日AM2時半頃アラスカ州ジュノーの沿岸警備隊にジュノーの南東約190キロの海上を航行中の”プリンセンダム”(8,566トン)から機関室に火災発生との救難信号があったが,間もなく鎮火したと知らせてきた。それから3時間後,再び火が食堂にうつり手におえないとの電報が入った。乗客320人と乗り組み員190人全員に退去命令が出されたという。乗客はほとんどアメリカ人でバンクーバー,アラスカを経由して日本,上海,香港,シンガポールを30日間クルーズの予定だった。沿岸警備隊の話しでは火災の原因はまだあきらかでないが”プリンセンダム”は上部甲板まで火が回り現場天候がその後悪化しているため沈没の恐れもあるという。

11.3 英全土で1日海通スト
QE2の身売り騒ぎまで起きている英国の船会社キュナードと全英海員組合の対立は3日,組合が抗議のため24時間ストを決行,ドーバー海峡のフェリーなど英国の海の足は大幅に乱れた。海員組合によるストはキュナード社が財政再建のためにカリブ海などの航路についているキュナードプリンセスなどをバハマ船籍に登録変えを計画していることに抗議したもの。

11.7 関西汽船追突
来島海峡でカーフェリー”こがね丸”(7,189トン,元太平洋沿海フェリーあるごう)が座礁,約1分後に同じ方向に航行していた”あいぼり丸”(3,156トン)が追突。”こがね丸”は右げん船尾に直径5mへこみ、きれつが入り右に10度傾いたまま動けなくなった。”あいぼり丸”も船首がたて横5mにわたってへこんだ。

この他にも夏にオーストラリアで,”ラササヤン”が炎上,ソ連客船が米国,オーストラリア海域からボイコットされたりとかの二ユースがあった。また年末になって,”新さくら”を改造して”にっぽん丸”にする。新日本海フェリーの”すずらん”を外航客船”ゆうとぴあ”に改造就航するなど喜しいニュースもつたわってきています。(これは中日新聞の船に関する記事を中心にまとめたものです。)


ふあんねるVoy.3目次へ戻る